こだわりおやじの独り言

東洋医学とオステオパシーが通じる事柄は、貴方の健康への道しるべです
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東医宝鑑を観る31

2017年06月18日 | 日記


東医宝鑑 内景篇(内科)四
二五、小便(七)



<石淋>
陰茎の中が痛み、小便が出ず、小腹がつっぱって痛み、膨張して小便から砂石が
流れ出、悶絶する。
沙淋は油がかたまったもので溶けやすく、石淋は結塊になるのでなかなかむずかしい。
治療法は枳殻散の煎じた水に来復丹を呑み下すと良い。

益元散は石淋の主治剤
石淋に石燕丸・滑石・硼砂散を使う。

石燕丸    石淋を治す。
    処方 石燕子焼醋淬三次研、水飛焙乾、滑石・石韋・瞿麦穂各一両を作末し、
       糊で梧子大に丸め、瞿麦・燈心を煎じた湯で空腹時に三〇~五〇丸呑み
       下す。

滑石散    沙石淋を治す。
    処方 滑石・石膏各五銭、石韋・瞿麦・木通・蜀葵子各三銭、を作末し毎二銭
       を葱白茎、燈心ひとにぎり、蜜二匙を煎じた湯で空腹時にふくようする。

硼砂散    沙石淋の急痛を治す。
    処方 硼砂・琥珀・赤茯苓・蜀葵子陳橘皮各三銭を作末し二銭を葱白二茎、麦
       門冬二一粒、蜜二匙で煎じた湯で服用する。

<膏淋>
小便が濁ること膏に似て、ういてかたまるのは油のようである。
鹿角霜丸・秋石元・海金沙散・香児散を使う。

鹿角霜丸   膏淋の黄・白の脂膏に似て、淋瀝で痛みおぼえる症を治す。
    処方 鹿角霜・白茯苓・秋石を焙ったものを各等分にして作末し、麵糊で梧子
       大に丸め空腹時に米飯で五〇丸呑み下す。

秋石元    膏淋の黄・赤・白黯の膏と油蜜のような症を治す。
    処方 白茯苓一両、桑螵蛸・鹿角膠珠・秋石各五銭、を作末して糕糊で梧子大
       に丸め、空腹時に人蔘湯で五〇丸呑み下す。

海金沙散   膏淋を治す。
    処方 海金沙・滑石各一両、甘草二銭、を作末し、毎一銭を麦門冬・燈心を煎
       じた湯で服用する。

香児散    血淋・沙淋・膏淋などを治す。
    処方 真麝香五分に葱白一根をついて汁をとり、孩児茶三銭半、琥珀二分半を
       作末し百沸湯に葱汁を入れ、空腹時に同時に服用する。

<沙淋>小便から細砂が出る症だが、膀胱の陰火が焼けて津液が凝結した症で、軽いと砂になり、
重いと石になる症である。
沙淋に二神散・魚石散・苦杖散・琥珀散を使う。

二神散    砂石淋の急痛を治す。
    処方 海金沙七銭半、滑石五銭を作末し、二銭を取って木通・麦門冬・車前草
       の煎じた湯に蜜を少し入れて服用する。

魚石散    砂石淋で茎中が痛むのを治す。
    処方 石骨首頭中骨五対を焼いて粉末にし、滑石五銭を作末して二回に分けて
       服用するが、木通湯で調服すると砂はみな出て治る。

苦杖散    砂石淋か小便のときに落ちて痛むときに使う。
    処方 虎杖根を切って毎一両を水五杯を入れて煎じるが、一杯ぐらいになった
       ら、滓を捨て麝香・乳香を少しづつ入れて調服する。

琥珀散    砂石淋を治す。
    処方 琥珀・滑石各二銭、木通・当帰・木香・欝金萹蓄各一銭を作末し、毎三
       銭を蘆葦葉煎じた湯で空腹時に調下する。