東医宝鑑 外形篇(外科)一
二、面(一一)
三、眼
四、外障の場合の続き(三)
軽効散 目のまわりがつれ、まつ毛が乾き目の上下がはれ、瞳が痛く、涙が流れ、目が開けられない症を治す。
処方 柴胡二銭、大黄・当帰・赤芍薬・犀角各一銭、甘草五分を水で煎じて食後服用する。
通血丸 血が瞳に入って痛む症を治す。
処方 川芎・当帰尾・防風・荊芥各一両、生乾地黄・赤芍薬・甘草各五銭を作末して、蜜で弾子大に丸め、毎一丸
を毎食後に薄荷・荊芥湯でかんで呑み下す。
瞿麦散 砂が目に入って出てこないとき使う。
処方 瞿麦を黄色く炒って末にし、鵝涎にまぜて、ときどき両方の目に少しづつぬると良い。
救苦湯 目尻が赤く腫れて痛いときに使う。
処方 蒼朮・草竜胆各一銭四分、当帰・甘草各一銭、川芎六分、生地黄・黄柏・黄苓・知母各五分、羌活・升麻・
柴胡・防風・藁
本・黄連各三分、桔梗・連翹・細辛・紅花各二分を煎じて服用する。
五黄膏 目赤、腫痛を治す。
処方 黄柏・黄苓・黄丹・大黄各五銭を作末して毎一銭を蜜水で調合して膏薬をつくって絹の上に広げ、左右太陽
穴にぬる。
観音夢授丸 内傷で目がはれ、また鹹物の食べ過ぎでおきた症を治す。
処方 夜明砂・当帰・蟬退・木賊各三両を作末して白羯羊肝四両を煮て、膏になるまでついて、梧子大に丸め空腹
時に五丸を一〇〇日間呑み下す。
白彊蚕散 肺が弱くて冷たい風にあたると涙が出、冬になると尚ひどい症を治す。
処方 黄桑葉一両、木賊・施覆花・白彊蚕・荊芥穂・甘草各三銭、細辛五銭を作末して、七銭を水で煎じて食後服
用し、または作末して2銭を荊芥湯で服用する。
帰葵湯 物をみると黒花がおき、涙が出、目の中に火気があって陽を嫌う症を治す。
処方 升麻一銭、黄芪・酒苓・防風・羌活各七分、蔓荊子・連翹・生地黄・当帰・人参・紅葵花・生甘草各五分、
柴胡三分を水で煎じて食後温めて服用する。
木賊散 目に冷涙の多い症を治す。
処方 木賊・木耳を焼いて等分に粉末にして、毎二銭を熱い米汁で服用する。
蒼朮散 肝臓に風熱があって冷涙が止まらない症を治す。
処方 蒼朮・木賊・白蒺藜・防風・羌活・川芎・肝臓を各等分に作末して毎二銭を温かい米泔で食後服用する。
駆風一字散 目がひどく痒い症を治す。
処方 川芎・荊芥・川鳥炮各五銭、羌活・防風各二銭半を作末して毎二銭を薄荷湯で食後服用する。
犀角散 黄膜が上がって瞳が痛み閉渋の症を治す。
処方 犀角鎊屑二銭、羌活・黄苓・車前子各一銭、白附子・麦門冬各五分を水で煎じて食後服用する。
牛黄丸 小児の通晴を治す。
処方 犀角鎊屑二銭、牛黄一銭、金箔・銀箔各五片、甘草二銭半を作末し、蜜で緑豆大に丸め毎七丸を薄荷湯で服
用する。
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