シアワセ、時々、フシアワセ

人生の折り返しをとうに過ぎた
ワタシの喜怒哀楽

誰かの人生から学ぶこと… Aさん(3の1)

2024-06-19 | 日記

今から10数年前

夫がほぼ同時期に知り合った3人

インテリAさん、官房長官Bさん(管さんに似てるから)、繁爺ことCさん

この3人の繋がりはありませんが、みな夫と同い年か1歳違い

Aさん以外は県外在住者で、県外の現場の時にはBさんやCさんと数ヶ月一緒に仕事する事も

三者三様、夫含め個性強く、友人とも言えない仕事繋がりの人達

 

先日、四十九日だった

仏教ではこの日を境に故人が仏様になるという節目

4月に亡くなった自営業バツイチのインテリAさんのこと

 

腰や背中が痛い、腹が張る、去年秋、受診して癌が発覚

すでにあちこちに転移

無治療だと3ヶ月、年が越えられるかどうか… まさかの余命宣告を受けたAさん

 

年1回でも健康診断受けるように… 体調悪いなら病院に行かにゃぁ…

夫は自分が健診や脳ドックetc、受ける度にAさんも受けるよう促していた

その時に行っていたら、又違ったかもしれない

生命保険はすでに解約してしまってたそう

せめて・・・悔やんでも後の祭り

投薬治療しながら体調が良い時には仕事して・・・と聞いていた

 

「最近、Aさんどうしよるん?」

「たまには連絡してあげて、何か困ってないか?独り者なんじゃけ気にしてあげんと」

そう言う私に夫は

『気の毒で可哀想すぎて連絡しにくい。元奥さんが力になってくれてるらしい』と言った

 

今年に入り抗癌治療するも体力が無く続かない、もう手の施しようが無い状態

元奥さんがAさんの家を訪ねた時

自力では動けないほど衰弱しているのを見つけ救急搬送

入院中に一進一退する最中、軽度の脳梗塞になり言語障害が残る

それらを知らずに連絡した夫はろれつが回らないAさんと会話にならず

後に今の状況をLINEで知らせてくれたらしい

「暫く連絡無いと思ってたら、Aちゃんが大変な事になっとる」

夫が帰宅後、そう言った

 

歩行練習を頑張ってリハビリ中だった最中、2度目の脳梗塞

元奥さんが、Aさんの携帯を見て夫に連絡をよこしたのはこの頃、2月だったと思う

Aさんの少しの貯金は治療費の支払いで残り僅か

葬式代にしたいからAさんの仕事車を売って現金を得たい、力になって欲しいとのこと

夫が心やすい県外の車屋が新幹線に乗って来てくれ、早々に現金化された

仕事の相棒、Aさんの心中を察する

 

家族だと言えば面会できる

会ってやって欲しい

見舞いに行ける距離の場所で仕事していた夫

Aさんの元奥さんとは初対面、2日に1回は見舞うけど

ベットに横たわるだけで話す事も動く事も、もうできない

手を握ると弱いながらも握り返す、『今日は目力も手も強かった』と1度だけ聞いた

 

『何を話してあげたら良いか分からんけぇ、顔だけ見て帰る』

「もうすぐ咲くょ。仕事場近くの〇〇の桜も蕾が膨らんどった。。。」

「病院外の事が感じられる、たわいも無い話しで良いじゃん」と私

胃瘻、寝たきり、癌末期に起こるシャックリで病状悪化

 

日曜日の外出先で【もうダメ…かも】元奥さんから電話が入り

たった1人の親族であるAさんの実姉を迎えに行き2人で向かうと言う

『わし、Aちゃんを看取る事になるんじゃろうか・・・』

夫は夫で、私を家に降ろして病院に向かった

 

この時は持ち直して小康状態

この日から約1ヶ月、一進一退、治る事はない、死を待つだけ

【4月15日の年金(特別支給の老齢厚生年金)もらえる日まで頑張れ!】

そうAさんに声を掛ける元奥さん、お金の事も元奥さんにとってはそれはそれで切実なこと

遺品整理も、自営で借りてる仕事場も、どうする、どうなる、どうしたらいい

Aさんに関わる大変な事が沢山残される

夫には、元奥さんの力になってあげてと、言うだけ

 

終末期、何度呼び出されただろうか・・・残り僅かな命に心痛めてた

手を握り、心の中では、もう早く楽にしてやってくれと

それだけを願ってた

 

延期にしてた県外に行く用事を済ませようとする

最期にはもう行かない、連絡だけは欲しい、と伝えた数日後

誰にも看取られず、すーっと眠るように1人で旅立った

Aさん64歳、ご冥福をお祈りいたします

 

そのまま葬儀屋が病院から火葬場へ搬送し安置

棺は開けられない最後のお別れは不可、事前に申し込んでたらしい、そういうプラン

直葬で火葬に立会ったのは元奥さんとAさんの姉の2人、部外者はお断り

火葬は〇日の何時~、教えてもらったその時間に空を見つめ偲ぶだけ

ただ焼いて

お骨になって

49日まではと、遺骨は元奥さんが自分の自宅に連れ帰る

 

海外赴任もある外資系のエリートが、人の保証人になり人生が狂い家庭が壊れた

離婚してかなりの年月が経ってるようす

夫が良く聞いていたのは【今月は元嫁にお金を渡さんといけんけぇ…】

そう言って自営業も頑張り、別れた夫婦は繋がっていたんだそう

そんな元奥さんに最後の後始末をしてもらったAさん

きっと、きっと、感謝されてる事でしょう(まだ色々ありますけど)

 

付合いは長くとも、夫も知らないAさんの人生には

夫自身も学ぶ事が沢山あったように思えます

続く・・・

 

去年、ナミアゲハを観察する為に100均で買った素焼き調ねんど

(飼育籠内でサナギがついた枝を固定する為、ドーナツ状の重しを作ったのです)

先日ね、もう1袋残っていたので、お地蔵さんを作ってみました

画像検索して、それらを真似て、ねんどが硬くなってたけど、どーにかこーにか

Aさんに似せた優しい表情が作れて良かったです(^◇^;) Aさん何処まで昇ったかな

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