2020.04.11(土)
穏やかな・・・としか言いようのない今朝の空。
もともとあまり人と出会うことのない、母の施設までの道を歩きながら、心の中で渦巻く不安が少し和らぐ。
別にどうってことのない風景、絵ハガキには決して選ばれないであろうありふれた道、よく見るとツッコミを入れたくなるような陳腐な郊外の街並み。
それでも、サクラの喧騒のあとのこの淡い緑が始めてくれる季節は、なんて心地いいんだと、今年も思う。ン十年生きてきて想像だにしなかった、まるでSFの物語が続きそうな今年の春だけれど、それでもこの陳腐な景色に心が少し若返る。
そんなわが家の周辺の「ありふれた郊外の風景」をご紹介。
雑草だって、外来種のたんぽぽだって、みんな美しい季節。
母へ届ける、新聞の1週間のテレビ欄、週刊誌、ネットでダウンロードした塗り絵10枚を入れた袋を施設の大きな郵便受けに入れようとしたら、いつも受付にいてときどき話し込んだりするFさんがドア越しに声をかけてくれた。
お互いにマスクで、短く言葉を交わして、目で笑う。「よろしくお願いします」はちゃんと通じただろうか。
母からの手紙やハガキが週に2回くらい届く。
私は手紙が好きだから、母にも昔旅行先から何度か送ったこともあるけれど、母からハガキなんてもらったことがないので、正直、最初は少し恥ずかしかった(なんだろうね~)。
だけど、いつもは面会のときに話すことで整理していたはずの自分の気持ちの保存場所がなくて、母にはとても不安なことなのだろうと気づいてからは、私も届け物の中になが~い手紙を潜ませるようになった。
この前は妙に字も文章も乱れた文面の封書が届いて、すぐに反応しそうな私を相方が「お母さんのことは少し待ってから行動したほうがいいって、あなたはいつも言ってたよ」と諌める。そうしたら、次の日には前日の手紙の内容など覚えていないかのような落ち着いた手紙が届いて、最後にはちゃんと「〇〇さん(相方の名前)に宜しくね」が添えられていた。
いつも言うように、どうしても溶けない気持ちのカタマリは私の中に居座ったままだけれど、それでも今の私の最善の仕事は、母の気持ちの動きに沿うていくこと。
そういうことだ。
面会できずにいるこの2か月とこの先の日々を、ずっとあとになってどんなふうに振り返るのか。
ときどき想像する。
■ゴッチの言葉
後藤正文さんのブログより。
いつもの彼の潔さではなく、迷いや逡巡が見え隠れする文章だけれど、だからこそ飾り立てない彼の真意が伝わってくる。
https://gotch.info/post/614309950663081984/
■SAVE The CINEMA
http://chng.it/n2XcR5BXVg
ミニシアターに育てられて、映画の裏側までも見たいと思うようになった。
今年は通えそうだと思っていたのに。
そういえば、大林宣彦監督が亡くなられたというニュースが。
https://encount.press/archives/7956/
昨年の「東京国際映画祭」でのコメントが空を舞う。
そして、本多劇場。
http://www.honda-geki.com/
下北沢で芝居を見て、軽く飲んで帰る日常が、戻ってきますように。
文科省から各学校への通達。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200410/k10012379651000.html
臨時休校中の家庭学習の内容は、改めて学校で扱わなくてもいい・・・。
「要件としては、家庭学習が指導計画の中に位置づけられ、教師が学習状況や成果を適切に把握することが可能となっているうえ、学校長が再度指導する必要がないと判断した場合」としているが、これって、今の段階で文科省が通達する必要があるのか? いや、「今」とかの問題ではないな。
現場を知らない政治家や役人が踏み込むべきではない、教育の根幹の問題だ。
学校の混乱をうわべだけで解決しようとする、恐ろしい通達だと思う。
子どもたちにどうしてこんな優しくないことを言えるんだろう。やっぱり「身の丈発言」の人なんだ、と思ってしまう。
塾で十分カバーできる子や、勉強大好きな子や、親が先生になれる子や・・・、そんな子ばかりではない。
現場の教師の負担はいかばかりかと思うけれど、きめ細かく子どもたちを見て、工夫して、この休校期間の子どもたちのカバーをしてほしいと心から思います。
それにしても、「緊急事態宣言」に至るまでの準備、根回し?? 国も各県もとくに何もしていなかったんだ、ということへの驚き。もたもた もたもた・・・。
経済の停滞を恐れて、緩めの措置でお茶を濁して、「その後の成果を見てからまた判断しましょう」という国の姿勢。
(国は、休業、あるいは時短を要請することで発生する補償を「嫌がって」いると思っていいんだろうなあ。どうすればいいのか?というお店の人たちの動揺や不安だけが伝わってくる現状)
「お金持ちの東京都」以外の府県には国が補償の手助けをしてほしい。
本当に上昇し続ける「数」は減少する? 極力、できるだけ人に会わない毎日を心がけて暮らしていても、不安ばかりが独り歩きする。
昨年、肺炎で娘さんを亡くされた方が、娘さんが人工呼吸器をつけて治療されていた衝撃的な画像を添付して、「外出自粛で救える命もある」と警鐘を鳴らしている。
真摯に受け止めて、一人一人の努力と我慢が道を開くと信じたい。
こんなダラダラの文章、すみません。
読んで呆れて・・・すみません。
こうやって書くことで、少しだけすっきりして、また明日も同じような日常を進んでいけます。
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