ＧＩＲＬＳ ＧＲＯＷ ＵＰ ＩＮ ＳＵＭＭＥＲ

■ＧＩＲＬＳ ＧＲＯＷ ＵＰ ＩＮ ＳＵＭＭＥＲ

窓にかかる斜めの雨が
ぼやけた昔を浮かび上がらせる
いつか聞いた童謡のように
幼い時間が　ふとももを軽く刺す
雨の日には　狭い心のキャンバスに
貧弱な少年の胸を描く

ずっと先に進むことが怖くて
何から捨てたらいいのか
どこから忘れればいいのか
いつも考えている
捕まえてほしくて　歩みを遅らせ
振り向きたい気持ちを　必死で抑える

高まりは十分に熟して
少女たちを陽だまりへと導く
幼い時間は　幻のように
夢と夢の行方をごちゃまぜにする
日焼けした心や　舞い戻った恐れを
つぎの坂道の道連れにする

少女たちは　誰もがみな
夏に大人になる