隠れ家-かけらの世界-

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「幸せの教室」~中年世代を励ます?

2014年09月24日 23時52分46秒 | 映画レビュー

2014.9.24(水)


 ひそかにニュースを見ていたけれど、胸をふさがれるような結末となってしまった。
 誰にも邪魔されてはならない幼子の未来への道を、どうやって守っていったらいいのだろう。
 防犯カメラに映っている、お気に入りの日傘をさして歩くかわいい姿・・・。お身内の方の心痛は私の想像を遥かに越えているだろう。

 そして、容疑者についても、安易な取材や「~らしい」「~ときいている」という住民の声には冷静でありたい。



■映画「幸せの教室」 アメリカ映画 2011年
 
 監督 トム・ハンクス

 出演 トム・ハンクス/ジュリア・ロバーツ/ググ・バサ=ロー

 http://disney-studio.jp/product/index.jsp?cid=1152

 学歴という理不尽な理由で、はつらつと、そして周囲の人間ともうまくやりながら働いていた中年男性のラリー・クラウン(この男性の名前が映画の原題)は解雇となる。
 離婚後、経済的にも厳しい暮らしをしていた彼は、再就職をいったんはあきらめて、学歴を獲得すべく大学に入学し、いくつかの講座を履修する。そこで出会ったのが、教えることに情熱を失い、自称作家の夫との暮らしにも倦怠感を覚えていた女性講師のメルセデス・テイノー。
 ラリーはミズ・テイノーや若い学生仲間や隣人との新しい暮らしの中で、彼の良さや人生経験を糧にステップアップしていく。それがすぐに何かに昇華されるのかどうかはわからないけれど、少なくとも見ていて明らかに魅力的になっていく。
 ミズ・テイノーも教室の中で笑顔を見せ、ラリーをはじめ決して有能とは思えない生徒たちの小さな成長に心を揺らしていく。
 そう、そんな幸せな映画。
 
 ここで映画や芝居の感想を書くときに、どんな内容かを説明するのがなかなか大変。貧弱な語彙力のせいもあるけれど、感動すればするほど、内容を伝えるのって難しいし、ましてや伏線があったり、解釈がいろいろできるような微妙な場面があったりすると、私なんか、すぐに投げ出したくなってしまうし、読み返すのもイヤになったりする(ずっとあとになってから読むとね、うん、なかなかよく書けてるじゃない、なんて思ったりして恥ずかしいのですが)。

 でも、この映画はすごくシンプルで、これでおしまい、そういう映画です、幸せな気分にしてくれます・・・で終われそう。
 裏を探ったり、物語の伏線がさりげなく見事なことに感動したりするのが映画の妙味・・とか普段は思っている厄介なワタシですが、トム・ハンクス大好きなファンとしては、ゆったり穏やかにストーリーを追えることに、ここでは幸せを感じた。
 若くはないけれど、いや、若くないからこそ感じることができる密かな喜びがあるんだということも、今の私だからわかるんだろう。それも悪くはない。
 新たな世界に一歩踏み出すのはなかなか難しいし、意志だけでは行動できないしがらみもある。そういう年代でも、夢を見ることはできるし、ちょっとだけ見方をかえることも可能かな、と思えたりする。

 周囲の人がみんなステキ(ひねくれ者は、世の中はそんないい人ばかりではない!とか言いそう)。
 ラリーをかっこよい中年男に変身させるべくコーディネートしてくれるタニアがかわいい。
 こんな女性がいたら男はどんなに心地よく暮らせるだろう、と言ったら、「それはあくまで女目線」と相方に言われたけど。「付き合ったら、安心していられない」だそうです。
 
 ジュリア・ロバーツ、さすがに老けたなあとちょっと思ったけれど、力の抜けた感じがすてきだ。私は「プリティ・ウーマン」より「マグノリアの花たち」のジュリアが好き。そうそう、「8月の家族たち」、早く見なくちゃ。


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