キンキンキンキン♪

　今さらですがドラマCD『少年探偵団からの挑戦状!』がものすごく面白いです。
　予約で買ってからすでに何度聞いたことでしょう。ラジオドラマですから映画時のオリジナルDVD的な準公式という内容なんですが、スタッフさんの遊び心が満載でネタものとしては非常に良い出来だと思います。本編もさることながらボーナストラック（20分以上もあって豪華すぎてむしろ本編くらいの内容ですが（笑））の声優さんたちの座談会がまた面白いです。買って全く悔いなしな逸品と言えるんじゃないでしょうか。
　迷っている人はぜひとも購入されるべきかと！


　ということで車で長距離移動中に今日も楽しく聞いていたら、小ネタが浮かんだので書いてみました。設定としてはCDドラマから数年後の中学生くらいです。犬も食わない系ですが。


「吉田さん、放課後映画行かない？チケットが二枚あるの」
「もちろんOKだよ。それで何の映画？」
「『探偵レッドジャケット』の新作なんだけど…」
「え？『探偵レッドジャケット』！？コナン君と行かなくて良いの？」
「…江戸川君が『探偵レッドジャケット』は嫌らしいのよ。彼が好きな推理アクションだからと思って前売りを二枚買ったんだけど」
「えー！哀ちゃんから誘ったのに、コナン君が断ったの？何で？」
「それがいくら聞いても『理由なんてどうでも良いだろ、とにかく絶対行かねえ』の一点張りで。それで私の方もつい…」
「『それなら一緒に行かない』って言っちゃったんだ。それで今日は二人とも何だかよそよそしかったんだね」
「ごめんなさい。貴女には彼の代役のようなことになってしまって」
「ううん、そんなこと気にしなくて良いよ。歩美も『探偵レッドジャケット』大好きだし。…でもコナン君どうして断ったんだろ？」
「さあ、知らないわ。どうせ犯人がすぐわかっちゃうとか、演技がイマイチだとかそんな理由なんでしょ」
「あ！」
「どうしたの？」
「ううん。（コナン君、まさか…）あ、私ちょっと行くとこあるから。哀ちゃん。それじゃまた後でね」


「コナン君」
「歩美ちゃん、どうしたんだ？」
「コナン君、哀ちゃんからの映画の誘い断ったんだって？」
「…やっぱりアイツ、歩美ちゃんを誘ったのか」
「それで？どうして断ったの？哀ちゃんはコナン君と行くつもりで前売り二枚買ってたんだよ」
「それはアレだよ、推理が面白くねーし…」
「嘘」
「え？う、嘘じゃねーって」
「嘘ばっかり。本当は主役の三宮カズノリが嫌なんでしょ？」
「バ、バーロ！何でオレが主演俳優なんて気にしなきゃいけねーんだよ」
「哀ちゃん三宮カズノリのファンだから、哀ちゃんが三宮カズノリ見るのが嫌だったんだよね？そうでしょ？」
「う、…まあ、その、そうです…」
「やっぱり。焼きもちかあ。コナン君も子供っぽいことろあるんだね」
「うっせー」
「まあ今回は哀ちゃんも鈍感だったし、どっちもどっちだよね。ちゃんと仲直りしなよってことで、はいコレあげる」
「え？」



「遅いわね。吉田さん。映画始まっちゃ…」
「よう」
「江戸川くん！どうして！？」
「映画行くんだろ。ほら行くぞ」
「…あなた『探偵レッドジャケット』は嫌なんじゃなかったの？」
「そうさ。だからキネカ７でやってる『探偵左文字』にしようぜ。ほらチケット」
「何言ってるの。だいたい吉田さんはどうしたのよ？」
「歩美がくれたんだよ『これで哀ちゃんと仲直りしなさい』ってさ」
「……」
「…オレは三宮カズノリが出てる映画は絶対に見ねーんだよ。オレの相棒ならそれくらい覚えとけ」
「え？それってまさか」
「バーロ！ほら行くぜ。映画始まっちまうぞ」



というわけで『探偵レッドジャケット』の映画の前売り券は後日歩美ちゃんと元太のデートに使われましたが、それはまた別のお話。