前作は未見なのだが、今回、監督インタビューによれば「戦争ケイパー映画のスーパーヒーロー版」であり、大好きな映画は「荒鷲の要塞」であるという。
人生で「無人島に持っていきたい50本の映画」の1本に同作をあげている者としては観ないわけにはいかない。
「荒鷲の要塞」とは
アリスティア・マクリーン原案、ブライアン・G・ハットン監督の戦争映画。
第二次世界大戦中のヨーロッパ、ドイツに不時着し、通称「鷲の城」に監禁された米軍将軍を救出するため、米英混成の特殊部隊が送り込まれる。しかしこの救出作戦にはもう一つ裏の目的があった・・・
史実的には無茶でも60年代冷戦下の空気感あふれる緻密な構成、後半のド派手なアクションシーン、イーストウッドにアントン・ディフェリング、素敵な冬山ロケーションと登場するドイツ軍装備の数々とワタシの人生の針路を決定づけた一作。
今回もオープニングからして、刑務所から釈放され指令を受けるヴィラン連中で始まる。犯罪者に捨て石同様の死のミッションを与えるって、映画的でいいですね。
演じるのは内田裕也みたいなマイケル・ルーカー。そして、メンバーのひとりがマーゴット・ロビーのハーレ・クイン。
任務は南米の小島コルト・マルテーゼの独裁者を排除し、同国が秘密裏に研究開発を進めてきた宇宙怪獣を抹殺すること。清く正しいアメリカの手先が中南米の独裁政権に鉄槌を下すっていつの話だ(笑)ストーリーといい、中南米の景色といい80~90年代テイストに満ちていていいなあ。
ところがこのミッションは早々に血みどろの失敗。主演級のマイケル・ルーカーも爆死。「エグゼクティブ・ディシジョン」のセガールとか「デッドロック」を思い出させる(笑)
で、ようやく本題。同任務にはもう1チームが派遣されており、イドリス・エルバのリーダーのチームがミッションに挑む。
時間構成を解体したり、テロップを挿入したり、ガイ・リッチー映画を思わせる進め方をするが、なんかイマイチ、リズム感が悪い。なんだろうね。
一行は先のチームのメンバーを救出したりとお決まりの展開をたどりながら、島中を血みどろにしていく。最近の映画では珍しい描写が続き、そこはR-15指定通りで気持ちいい。
ただ全体に緊迫感がない。というのも、主人公が特殊能力をもつスーパーヒーローで、敵側がただの兵隊だから全然ピンチに陥らない。ワンサイドゲームじゃ面白くない。ここが、戦争映画だとナチ側も強いという前提があるのでそれなりに盛り上がるのだが。
さらにここに予測不能な暴力行動を起こすハーレ・クインが参入し、本来任務の宇宙怪獣の抹殺に挑む。
ハーレ・クインの言動が好きな人にはいいんだろうけど、個人的にはちょっと中途半端な感があったな。アブナイ人ならもっと振り切れた描写でも良かったかと思う。
ナチ残党が建設した要塞で研究、育成されてきたのは、宇宙怪獣スターロ。日本人的にはどこかで見たデザイン(笑)
巨大化したうえ、人間を操り、コルト・マルテーゼの市街を大破壊。サイズ感が巨大すぎず、50年代のハリウッド怪獣映画くらいでちょうどよい。
で、あれやこれやで怪獣退治を果たしめでたしめでたし。
評価的には、全体にもう少しハードな方が逆に笑えて面白かったんじゃないかと思うので、★★☆☆☆。
ところで、予想どおり「荒鷲の要塞」へのオマージュな場面も。現地でバーで手入れされるシーンなんて、そのまんまの展開だし、アサルトライフル2丁撃ちもイーストウッドがやってた。エンディングで現地から立ち去る機中で疲労困憊したメンバーのショットもそれだね。
「今度はアンタらだけでやってくれよな」
言って欲しかった(笑)
人生で「無人島に持っていきたい50本の映画」の1本に同作をあげている者としては観ないわけにはいかない。
「荒鷲の要塞」とは
アリスティア・マクリーン原案、ブライアン・G・ハットン監督の戦争映画。
第二次世界大戦中のヨーロッパ、ドイツに不時着し、通称「鷲の城」に監禁された米軍将軍を救出するため、米英混成の特殊部隊が送り込まれる。しかしこの救出作戦にはもう一つ裏の目的があった・・・
史実的には無茶でも60年代冷戦下の空気感あふれる緻密な構成、後半のド派手なアクションシーン、イーストウッドにアントン・ディフェリング、素敵な冬山ロケーションと登場するドイツ軍装備の数々とワタシの人生の針路を決定づけた一作。
今回もオープニングからして、刑務所から釈放され指令を受けるヴィラン連中で始まる。犯罪者に捨て石同様の死のミッションを与えるって、映画的でいいですね。
演じるのは内田裕也みたいなマイケル・ルーカー。そして、メンバーのひとりがマーゴット・ロビーのハーレ・クイン。
任務は南米の小島コルト・マルテーゼの独裁者を排除し、同国が秘密裏に研究開発を進めてきた宇宙怪獣を抹殺すること。清く正しいアメリカの手先が中南米の独裁政権に鉄槌を下すっていつの話だ(笑)ストーリーといい、中南米の景色といい80~90年代テイストに満ちていていいなあ。
ところがこのミッションは早々に血みどろの失敗。主演級のマイケル・ルーカーも爆死。「エグゼクティブ・ディシジョン」のセガールとか「デッドロック」を思い出させる(笑)
で、ようやく本題。同任務にはもう1チームが派遣されており、イドリス・エルバのリーダーのチームがミッションに挑む。
時間構成を解体したり、テロップを挿入したり、ガイ・リッチー映画を思わせる進め方をするが、なんかイマイチ、リズム感が悪い。なんだろうね。
一行は先のチームのメンバーを救出したりとお決まりの展開をたどりながら、島中を血みどろにしていく。最近の映画では珍しい描写が続き、そこはR-15指定通りで気持ちいい。
ただ全体に緊迫感がない。というのも、主人公が特殊能力をもつスーパーヒーローで、敵側がただの兵隊だから全然ピンチに陥らない。ワンサイドゲームじゃ面白くない。ここが、戦争映画だとナチ側も強いという前提があるのでそれなりに盛り上がるのだが。
さらにここに予測不能な暴力行動を起こすハーレ・クインが参入し、本来任務の宇宙怪獣の抹殺に挑む。
ハーレ・クインの言動が好きな人にはいいんだろうけど、個人的にはちょっと中途半端な感があったな。アブナイ人ならもっと振り切れた描写でも良かったかと思う。
ナチ残党が建設した要塞で研究、育成されてきたのは、宇宙怪獣スターロ。日本人的にはどこかで見たデザイン(笑)
巨大化したうえ、人間を操り、コルト・マルテーゼの市街を大破壊。サイズ感が巨大すぎず、50年代のハリウッド怪獣映画くらいでちょうどよい。
で、あれやこれやで怪獣退治を果たしめでたしめでたし。
評価的には、全体にもう少しハードな方が逆に笑えて面白かったんじゃないかと思うので、★★☆☆☆。
ところで、予想どおり「荒鷲の要塞」へのオマージュな場面も。現地でバーで手入れされるシーンなんて、そのまんまの展開だし、アサルトライフル2丁撃ちもイーストウッドがやってた。エンディングで現地から立ち去る機中で疲労困憊したメンバーのショットもそれだね。
「今度はアンタらだけでやってくれよな」
言って欲しかった(笑)
題名:ザ・スーサイド・スクワッド “極“悪党、集結 原題:THE SUICIDE SQUAD 監督:ジェームス・ガン 出演:マーゴット・ロビー、イドリス・エルバ、ジョン・シナ |
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