kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

ワールドエンド

2020年07月05日 | ★★★☆☆
映画館:イオンシネマ広島

コロナ禍の影響で映画公開スケジュールが大混乱。週末ごとのチェックが必須な上、こういう時はクセのある個性的な映画が出てくるので要注意だ。

それで出てきたのが、ロシア製SF「ワールドエンド」。親愛なるロシアのプロバガンダサイト「ロシアnow」で紹介された時から気になっていたが、まさかロードショーで観られるとは思っていなかった。

近未来、突然宇宙からの放射線かなにかで世界中の電力がダウンし、モスクワを中心としたロシア一帯を除いてブラックアウト状態となってしまう。(海外版タイトル「BlackOut」はここから来ている。)

それから1ヶ月、ロシア軍はブラックアウト地帯に向けて軍を送り出し、事態を確認しようとする。そこに参加するのが富豪の息子のスペツナズとタクシー運転手のスペツナズ、女性TVレポーター、従軍看護婦、ロシア軍指揮官に加え、2人のテレパス少年と盛りだくさん。
しかも、一人一人のキャラクターを細かく紹介していくから時間がかかって仕方がない。「戦争と平和」といい「ヨーロッパの解放」といい、なぜロシアはそうなる。ようやく映画が本題に入るまでに1時間。

その軍に向かって死んだはずの住民が重武装して襲撃してくる。さらに超能力を操る謎のコート姿の男が現われ・・・。

と、これまで観たことがあるSF映画のような展開がどんどん続き、なんとなく先も読めてしまう。まあ、全く新しい切り口のロシアSFなんて難解すぎて、劇場公開されないだろうな(笑)

やがて人類創造の謎にまで迫り、「インデペンデンス・デイ」や「バイオハザード」並みの派手な人的損害の後、人類は大オチを迎える。テンコ盛りすぎ(笑)

SFとはいえ画面がロシアっぽく、ハリウッドのように想像力あふれる(言い方を変えれば派手で嘘くさい)画面ではなく、リアリティあるCGで地味に描くあたり、好感が持てる。ロシア軍オスプレイなんて実機で存在するかと思うくらい。

にしても、この映画、背景で現用ロシア軍の装甲車両やBTR兵員輸送車、T-72が大量にうろちょろするから気になってしかたがない。話に身が入らないじゃないか(笑)
ロシア版ハンヴィー、GAZ-2330がメイン車両かと予想したが、登場するのはロシアがイタリアから買い付けた装甲車IVECO LMV リンチェ。これが「ブラックホーク・ダウン」のハンヴィー並みに大活躍。おいおい、こんなもの見たら、プラモデルが欲しくなるじゃないか。(とつらつら思っていたら、立ち寄ったブックオフにて格安で発見、即購入!(笑))







題名:ワールドエンド
原題:THE BLACKOUT/Аванпост
監督:イゴール・バラノフ
出演:ピョートル・フョードロフ、アレクセイ・チャドフ、スヴェトラーナ・イワノーワ、コンスタンティン・ラヴロネンコ、ルケリヤ・イリヤシェンコ


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