宮古島から ~ 琉球モノ語り

沖縄の伝統工芸品をはじめとする、「琉球モノ」の魅力をお伝えいたします。

卒業式

2007-03-01 | Weblog

 
            今日 3月1日は、県立高校の卒業式です

            「卒業生の皆さん、おめでとうございます!」

                  島の高校の卒業生は

        友人や先生方との別れ、家族との別れ、そして島との別れ・・・


          他の地域の子に比べて、別れるものが多いのです 

 

             都会では自宅から通学する大学生もいて

           高校卒業後も家族と過ごせるかもしれませんが

      宮古島では、進学するとなると島から出て行かなければなりません。 
       
                (就職の場合もほとんど・・・)             

                本人達は夢と希望に満ち溢れ

          多少不安はあっても期待で胸が一杯なんだろうけど

             親にとっては・・・・・寂しいものです 


                   巣立っていったら・・・

        後は、お仏壇に「タチョー」をして、「旅の人」の健康を祈り
                   * 注 1      * 注 2

               「今日も1日元気でね~~~」と

       毎朝宮古島から真夏の太陽よりも熱い想いを届ける母たち

        私もいつの間にか、幼い頃から見てきたそういう母の日課を

               しっかりと受け継いでいます 

                  
            (そのうち、「カンニガイ」もできるかも・・・?) 

           

        注 1 タチョー : 茶湯(ちゃとう)からきている雅語的表現
                    古語と方言の合体語?

        注 2 旅の人 : 可笑しな表現なのですが、宮古では島を離れて
                    暮らす人たちのことを 「旅の人」
                    帰省してきたら 「旅からの人」 といいます。

                    例えば、次男で、内地で仕事に成功し、豪邸を
                    建て、全く島に帰る意思がなくても 「旅の人」。

                    島で生を受けた者を懐にしっかりと抱きかかえ
                    どこにいても、暖かく見守ってくださる宮古島の
                    神様がそう呼ばせるのかもしれません。
                    
                    帰るところがあるって・・・・・幸せです 

     
    ~ 島を離れる子たちへ ~

                新しい暮らしに慣れてきた頃

            ふと宮古島を思い出す時、見てくださいね


                     島の時間