夕方、エアコンがなくても過ごせる。
2ヶ月ぶりだろうか!
桜の葉が黄色に黄葉して舞い始めた。
夏の終わりを告げるいつもの風景。
ふるさとの信州では、桜は真っ赤に紅葉するのだが、この辺は違う。
今日は、草刈りをしてもらった。
7月の下旬だったように思う、竹さんが庭仕事の支度をして居間に来た。
これから家の周りの草刈りをするのだという。
私は「お願いだからやめて頂戴!」と引き留めた。
今までだったら、私が何を言っても外仕事に出て行っていた竹さんが、珍しく「そうか!」と引き下がった。
彼自身、その時点で体力に自信がなくなっていたのだと思う。
7月の上旬だったのだろうか?
肝臓に多発性の癌の転移があるらしいと告げられた翌日だったかもしれない。
胆管ガンの手術ご1ヶ月経った頃だ。
それから毎日、庭を眺めながら食事をして、緑が綺麗だねと話しながら・・・
草刈をどうしようと考える事は、そんな心の余裕はなかった。
熱が出ないだろうか、食事ができるだろうか・・・・
ともかく体力をつけなくては・・・・
そして、毎週のように受診、検査。
82歳、73歳の二人には、片道1時間、40数キロの受診はとても堪えた。
そして冷房の効いた院内で、検査を待ち、結果を待ち、主治医の説明を待ち。
辛い日々が1ヶ月続いて・・・
そして彼は逝ってしまった。
ご近所の方が、見かねて声をかけて下さり、シルバー人材センターの方に草を刈ってもらった。
スッキリした庭を眺めながら、竹さんの居ないこの庭で、この家で、私は生きていけるのだろうかと考える。
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