皆無斎残日録

徒然なるままに、日々のよしなし事を・・・・・

稚心というもの

2010年09月04日 14時40分46秒 | 随想

何かといえば、あれこれ理由を構えて自分の肉体を動かし使おうとしない怠惰な者、好き嫌いの感情に任せた気随気儘な偏った食生活をする者、何気ない出来事の中に見え隠れする危機や警告に気付かない感受性の鈍い者、他人の欠点をあげつらい「あれはバカだ」と嘲笑し悦に入る者、注意や意見をすれば難詰されたとばかりにすぐ目くじらを立て立腹する者など、我々は日常の中に自らの戒めとすべき多くの事例をみる。


怠惰、気儘は結局自らを粗末にすることである。意見と非難は似て非なるものである。人は他見を徴さねば成長しない。努力しなければ成長しない。結局は自ら覚醒しなければ変革しないのである。


人間の悪弊、悪癖の大半の要因は怠惰と幼稚にある。身勝手、我儘、無責任は幼稚が生み出すのだ。更に身勝手、我儘は残酷さえ生み出すのだ。その実例を毎日うんざりするほど見せられている。


二十六歳の若さで安政の大獄で刑死した福井藩の橋本左内は十五歳の時に著した「啓発録」の劈頭に「稚心を去れ」という事を言っている。「何事か為さんと志す以上、稚心という甘え心を真っ先に捨て去らねばならぬ」と言っているのだ。十五歳にしてこの言、驚嘆すべし、恐るべし。



パグ犬きなこの写真日記

日記No.2……2010年3月~

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