カンテレあんさんぶる

カンテレで弾く日本の曲Ⅱ

伊福部 昭先生の「七夕
4,5日前から私は毎日の様に筝曲(お琴)のCDを聴いている。CDのタイトルは「伊福部昭 二十絃箏曲集」演奏者は野坂恵子さん。野坂さんは東京芸術大学音楽学部邦楽科卒業。同大学専攻科修了され、現在生田流筝曲松の実會家元で演奏家としてご活躍をされている。

何故、私が筝曲のCDを毎日の様に聴いているのか。それはこのCDの中に伊福部 昭先生の「七夕」が収録されているからである。
実はこの同じ曲をカンテレ奏者のエヴァ・アルクラさんが昨年リリ-スされたCD”粋音”の中にも収録されている。


私がこの曲を初めて知ったのは今から22年前のことである。その頃NHKの教育テレビで「ピアノのおけいこ」という番組があり、日本の著名なピアニストの方達がレッスンされていた。
1983年4月から9月までの半年間はあの奇跡のピアニストの”舘野 泉さん”だった。この「七夕」はその時のレッスンの中の一つの曲。そしてその後、舘野さんはコンサ-トなどでよくこの曲をアンコ-ルで演奏したものだった。
私が最後に聴いたのは2001年12月3日道央の士別市で、舘野さんが脳溢血で倒れられる1ヶ月前のことだった。
七夕というより凍てつく冬の星空を思い浮かべながら聴いたのを今でも覚えている。

私は1999年から1年間エヴァさんにコンサ-トカンテレを師事した。コンサ-トカンテレの響きを聴いているうちに、あの「七夕」の高音部のキラキラするところなどをカンテレで演奏したらどんなにか素敵だろうと思った。

私は今から4年ほど前にエヴァさんに「この曲をカンテレで弾いてみませんか?」と楽譜を差し上げた。エヴァさんはとても気に入ったみたいで3日後のコンサ-トでこの曲をすぐに演奏された。
そして昨年CD”粋音”の中にこの曲が収録されていたので私は驚くと共に嬉しかった。 

私は今日改めてカンテレと筝で演奏する「七夕」を聴いてみた。
う~ん。どちらも真の芸術家の演奏である。

積み重ねられた音楽キャリアの元に洗練された音楽的センス、品の良さなど聴いていてどちらの演奏も非常に心地良い。

 
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