犬がおるので。

老犬から子犬まで。犬の面倒をみる暮らし。

成犬の室内おトイレの再トレーニング(その3)

2012年02月01日 | おせわがかり日誌


「なかなかうまくいかないのよ」


これで大丈夫だろう、と思って、満足して出かけた。

さあ、今日こそは、と帰ってみると・・・。

「えー、なんでそうなるのー???」

が(その2)の終わりであった。

なんでどうしてそうなったのか。

その後の出来事を書いてみようじゃないか。



【トレーニング4日目のつづき】

やはりというべきか。

残念ながら4日目も、和室にうんとしーがしてあった。

障害物があったので、畳ではなく、主に敷居の上に・・・。

しかも前日の食がよかったために、2回分である。・・・うう、たっぷり。

(フンだり蹴ったり)





「どうしたらうまくいくかしら・・・」


ブルーな気持ちでお片付け。

しかし昨日より落ち込みはひどくなかった。

どこか開き直りができている。

こうなったらもう、和室は閉めておくしかないね。

開けておくからしてしまうのだ。

おれこは和室が大好きなのだが、

今はレッスン中なので仕方がない。

ちゃんとできるようになったらオープンにしてあげっからね!





「おれこもちゃんとしたいんだけど」


前日と同じように丁寧に丁寧に清掃し、

敷居の溝にしみこんだおしっこをぬぐいとった。

それから除菌と消臭である。

こんなところにするよりトイレのほうがいいと思うが、

一体なんでトイレを使ってくれないんだろうかね・・・。

素朴な疑問だったが、何が悪いのかはわからない。

「もしかしたらシーツの敷きすぎがいけないのかも」

と(ごく軽く)思い、リビングのトイレの下に大業に敷いていたシーツを数枚抜いてみた。

寝室のほうも、広げすぎていたのを少し狭めてみる。

これで明日はどうだろう。でもあんまり変化はないか。





「おねしょしーつはいらないわのよ」


【トレーニング5日目】

5日目の朝を迎えた。

和室は閉めてしまったし、今度失敗する(といやなところは)としたら、ベッドの上だろう。

ああ、どうかそれだけは勘弁してもらいたい。

だけどもししちゃったときには、おれこを責めないように・・・。


なんだか毎日ギャンブルをしているような気分だ。

そうして、出かけて帰ってきたところ、今度はどこにもしていなかった。

なんだかあっけにとられるというのか。

「和室でないとしないルールがつくられたのではないか」

と内心ヒヤヒヤしたが、おれこの様子を見ると、目がしょぼしょぼしている。

ためしに体を触ると、とってもあったかい。

どうやらず~っと寝ていたらしい。

まあ、そういうこともある。

我慢していたのではなくて、長い昼寝をしちゃったのだね。

(和室で排泄ルールができたようでなかったので、ちょっとほっとした)





「ところがなのね」

ところが、しなければしないで、今度は健康が心配になってくる。

「もう室内トイレはちゃんとできないんではないだろうか」

「ストレスがたまっているようではないけれど、かわいそうだから、散歩に行こうかなあ」

と逡巡。めぐりめぐる、思い。

いいや、待て。待て、わたし。

書いてあったじゃないか、ルールブックに。

「このトレーニングは飼い主が我慢できなくなって失敗するケースが多い」って。

関係ないけど「犬猫のダイエットの成功は、飼い主にかかってる」というのも同じことだよなあ。

・・・じりじりと我慢。飼い主の根気が問われているのだ。



その夜、出かける予定があった。

遅い時間の外出だったので、それまでに、ごはんをあげて、お水を変えて、ボール遊びなど。

時間がきたので、じゃあねえ、と言って出ていこうとしたら、散歩に飢えていたおれこさん、

ちょこちょこっすいっ、と扉を出てしまい(いつも呼べばかえってくる)、

後ろを振り返りながら、ついついつい~、と先を歩いていく(走って逃げるかたちではない)。

しかし、こんなことはまったく初めてあった。



おれこはもともとそんなに散歩好きではない。

散歩大好き犬とは違う。

散歩の「さ」の字を口にしただけで、たたたたーっと、リードを持ってくるようなタイプの女ではない。

散歩のときにつける、リードやら、洋服やらを見せると、なんとイヤそうに逃げるのだ。

「それきらいです」

な感じで、あっちへよろよろ、こっちへふらふら、とにかく逃げる。

観念しなさい、とばかりに捕まえて、装着するのであるが、このときがまたどんより顔なのである。

「こどもだってお風呂上りに洋服きたくないって逃げるだろ、それと同じだよ」と夫。

だけどもさ、おれこはドアを開けようと、一人では外にも出ない。

なんとまあ、扱いやすい犬であることか。

(昔、実家で飼っていたオス犬は、自分の鼻で門扉を開けて出て行くので、錠前をつけたことがある)

とはいえ、散歩がきらいというわけではない。

行けば行ったでお散歩は好きだし楽しいし、普通のわんこ並に「まだ帰りたくないもんね」など、

多少の「いやいやえん」はあるものの、

「ねえ、家かえってボール投げしようか」というと「それいいですね」とばかりについてくる。

それにおれこはちょっとした『臆病ちゃん』なので、

お外の世界には7つの敵ならぬ『おれこの怖いもの』がいっぱいあって、

それらと遭遇するとちょっとしたパニックになる(これがまた心臓の病に悪いのだ)。

そういう怖いものに出会うのは嫌いだし、だけど、野山をふむふむ歩くのは(本当は走りたい)好き、てな具合である。

だから散歩は「ほどほどの好き」である。


・・・と思っていた。


きっと本人もそう思っていたに違いない。

それがやっぱり3日も4日も散歩にいかないとなると、やっぱり行きたくなるのですねえ。



同じフロアのつきあたりの一番はじっこのおうち(うちはその反対側のはじっこ)まできて、

さて、どうするかなあ、と見ていたら、そのおうちの入り口のところまできて、

「あ~あ」

という表情。

「いきどまりかあ・・・」

というかんじ。

無抵抗で抱っこされて家に帰る。

「おれこちゃん、ちゃんとおトイレでき(て大寒波が去っ)たら、お散歩いこうねえ」

と声をかけて、なでて、そうして、でかけようとしたのである。

が。

エレベータで1Fフロアまで降りていくと、夫が忘れものに気がづいた。

それで、また部屋に戻ることになったのである。

忘れ物をしたのは夫なのになんで私がとりに行くのか。

文句たらたらで戻り、部屋にあがると・・・おや。



あ! あ! あ!



してあった!してあった!

リビングのトイレにうんち(どっさり)。



あ! あ! あ!



それからそれから、寝室のシーツにおしっこも!(たっぷり)



えー!えー!やったー!



こんな短い時間にできちゃったのか。

すごいじゃないか、おれこちゃん。

すごいじゃない。すごいじゃない。

やればできるんじゃないのさ。うふふー。

お散歩にいかなくなって、4日目の出来事であった。


(つづく)