わたしがネイチャーフォトとしてとりくんでいるものに野生の創造物の魅力があり、それとともに生命活動に欠かすことのできないものが加わった不思議な世界をとることに挑戦していることを記しましたが、野生の創造物としての蜘蛛の巣・蜘蛛の網と、水が加わったものに惹かれて何度か撮ったことがあります。
濃霧が出た後の池の岸辺に、張られた網に、水玉がびっしりと刺繍のようについていました。雨ではこのようなつき方にはならないでしょうが、霧であればこそこのようなつき方となったのでしょう。
さらに、雨上がりに、低い木の上に広がっていたすこし崩れた網に、水玉がついたものを見つけたときにも、魅せられてシャッターを切りました。
いうまでもなく、水はすべての生命を支えるものです。だからわたしたちは水に惹かれます。それは、時には流れ、空中を漂うように細かくなり、また結晶として姿を変えます。そのどれもが魅力的です。
このように、私たちを創り、動かし、生きるエネルギーとなるものが、ネイチャーフォトとしての大切な被写体となると感じています。