ウィーンで学ぶ

---ウィーン医科大学心臓胸部外科
留学日記とその後...---

市庁舎でparty

2007年10月04日 | ウィーン
ウィーンのある研究関連機関がpartyを開いた。教授が参加できないため代わりに行くことになった。どこの協会が祝賀会を開こうとも構わないが、その会場が興味深かった。

なんと市庁舎内なのだ。


ウィーン市庁舎は観光スポットでもあり、普段外から眺めていが一般人が中に入れるとは思わなかった。それほど警備は厳しくなく招待状を持っていれば素通りできた。重厚な雰囲気の古い建物だが、祝賀会場は現代風のカラフルな照明にもアレンジされ、ため息が出るほど美しい。



行く前は何故会場が市庁舎なのだろうかと思った。市長が挨拶をするからなのか?
この会場の広さ、豪華さは、それだけでここを選ぶ十分な理由になることが分かった。


日本で同じことが可能だろうか?
各自治体は庁舎内に広いホール(会場)を持っている可能性は十分ある。中には歴史的に価値があり、または美しい内装を施した素晴らしいホールもあるかもしれない。それを一般のイベントに貸し出すだろうか?・・・たぶん不可能のような・・・
仮に一般に貸し出すことが可能でかつ立派なホールを造ったとすれば、何故そんなものを作るのか、税金の無駄使いではないか!と市民から抗議されるかもしれない。

ウィーン市庁舎前の広場は、夏はフィルムコンサート、冬はクリスマスマルクトなど常に市民のイベントに貸し出されていることを考えてみれば、市庁舎内のホールを一般のイベントに貸し出しても何の不思議もないことに気づく。


(フィルムコンサートでは深夜まで連日賑わっていた)

(キンダーオペラの日もあった、小澤征爾指揮で息子も楽しんだ)


無駄の少ないシステムだと思う。市民は美しい市庁舎前の広場でワインを飲みながらオペラを鑑賞し、また建物内部の豪華なホールでのpartyにも参加出来るのだから。

ウィーンフィルが恒例の野外コンサートに行ったときのことを思い出す。会場はあの広大なシェーンブルンだった。
 

世界遺産の会場にクリントン元大統領も来賓として来ていた。何万人もの市民がシェーンブルンに集まりコンサートを共に楽しんだ。

 
(なんと花火までやっちゃう)                    (コンサートには飽きて砂遊びの彼)


歴史的に価値のある場所を皆で使い、楽しむ。善し悪しではなく、価値のある場所を有意義に利用している思う。
コメント
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