ウィーンで学ぶ

---ウィーン医科大学心臓胸部外科
留学日記とその後...---

10月なのに雪

2007年10月21日 | ウィーン
悪天候の週末、家でのんびり過ごす。
朝から雨だったが、ふと外を見ると雪に変わっていた。まだ10月なのに。

息子と窓の外を眺める。しばらくするとまた雨に変わったが、もう冬なのか。
今日の最高気温は5度程度あるが体が慣れていないためか、もっと寒く感じる。

週末ではあるが指導教授の手術があり、それに呼ばれ病院へ。
教授はウィーンから40km程離れた山の麓に住んでおり、そこでは完全な雪だったと。

手術(AVR)は3時間程で終了。病院を出るときには天候は回復していた。

夕方、息子を連れて近所に散歩に行くが、寒い。手袋とウールの帽子がそろそろ必要だ。

(緑の木々は減り、落ち葉が目立つ。人もいなく閑散としている)

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諸外国からの患者さん: 小児心臓手術

2007年10月21日 | 病院
たまたま小児心臓手術を専門にしている教授と雑談した。

国外からの患者さんが増えているという。東ヨーロッパ、中東諸国から心臓手術の必要な子ども達がAKHに専門家を求めて来ていると。もちろん彼らはイギリスやアメリカなどに行くことも可能だが、比較的距離が近いのでここを選ぶのではという。

公的保険に加入しているオーストリア国民がAKH(実質的ウィーン医科大学付属病院)で治療を受けるのは問題ないが、外国の方は公的保険がなく高額な医療費をどのように支払うのか疑問に思った。

AKHの基本入院費は一日120ユーロでこれには医療費や人件費は含まれていない。複雑な手術を受ける子ども達は通常3週間近くの入院期間が必要となる。入院費だけでもそれなりの額になるが、手術費、麻酔費、集中治療費が加算されば高額になるはずだ。

その教授によると、退院時に個人で支払って帰る場合、保険会社、企業が支払う場合など様々な契約形態があるというが、何れにしても国外から手術を受けに来るのは容易ではないだろう。

先日、S教授のCABGの助手(普通の手術)を担当したが、その患者さんはウィーンから1000km程離れたルーマニアから来ていた。教授は患者さんが英語もドイツ語も話せないためコミュニケーションには苦労しているようだったが。

このように通常の成人手術でも良い医師を求めて諸外国から訪れる患者さんも珍しくない。

この現象は当然の流れの様に思える。医療の質だけでなく医療システムの国際化も進んでいくのだと思う。日本にもその流れが来るのだろうか?
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