ある日、いつもの川沿いサイクリングしていると、そこには最悪の光景が広がっていた。
なんてこった、ジャコウアゲハの発生地が丸坊主に刈られていた。
管理者が変わったのかもしれないが、刈る時期もいつもと違うし、ウマノスズクサもろとも容赦なくやられてしまった。
幸いにも作業が終わったばかりだったので、辺りを彷徨うジャコウアゲハの幼虫と食草を拾い集め、大至急連れて帰る。
しかしその数25匹、更に大食漢ゆえに、案の定エサ不足になり、各地でウマノスズクサを探し回る羽目になった。
さすがに切り盛りできないので半数は別の場所へ放し、残り半数は知り合いに育ててもらうことにした。
この個体群の存続への希望は、我が家に残った3匹と、発生地に残るわずかな卵に託された。
安定していた環境が一変、ここ数年で最大のピンチに直面しているのは間違いない。