鉄道雑誌がそれなりに並ぶ本棚の中から、なんとなく鉄道ファン441号(1998年1月)を見た。
表紙はE4系P1編成。今から23年前の姿だ。
臨時列車情報を見てみると、機関車はもちろん、客車も電車も気動車も、今とは比べ物にならない程豪華な車両が残っていた。
すでに碓氷峠は閉まっていたが、あのキハ80もまだ頑張っていた。一方で、
当時銀ピカだったE217系と223系は製造から25年が経過しており、確実なる時の流れを感じる。
さて、20年後の鉄道界隈は一体どうなっているだろうか。非常に楽しみである。
話を戻すと、E4系の情報ページには、今では忘れてしまったようなことが沢山書いてあった。
トータルデザインコンセプトはBIG WAVE(雄大)、エクステリアはELASTIC(しなやか)。
言葉の通り、巨大ながら流線型が美しくて好きだった。
インテリアのキーワードは、ADVANCE(先進性・魅力的・未来的)とCOMFORT(くつろぎ)とあった。
今は更新されているが、グリーン車の奇抜な黄色い座席が印象的だった。ちなみに、普通車は落ち着いたシートだ。
確かに未来的、くつろぎを表現しており、間違ってはいない。
100系のグリーン車に始まり、200系、E1系、E4系と登場した2階建て車両だが、残念ながらそれらの後継車は現れそうにもない。
コロナが蔓延る今となっては、乗客数を優先する車両の存在意義があまり大きなものではなくなってしまった。
世界最大の座席定員数1634人を誇るE4系にも、いよいよ終わりの時が近づいてきたのだ。
古いDVDでも見て、二階建ての巨漢の思い出に浸るとしよう。
上野駅にて、在りし日のE4系P1編成。