かやの家は、疲れたときに行く隠れ家のようなお宿と紹介したが、厳密にいえば、「疲れるだろう時期を見越して予約している」というのが正しい。
同じ秘湯のお宿でもこちらは岩の湯のように、予約が取れずに困るということはあまりないが、いつも早めに予約するようにしている。それだけ魅力的だからだ。
よく秘湯のお宿はESが高いと紹介しているが、こちらのお宿も長く通っているが、スタッフさんの顔ぶれが安定していて、長く勤務されていることがわかる。
こちらも見知った顔を見て、安心するという・・・この流れは秘湯のお宿によくあるパターンだ。ESがCSにつながるという典型か。
さて、さらにこのお宿の魅力はといえば、まずはピカピカの木造というのが挙げられる。廊下も階段もピカピカに磨きこまれていて、気持ちいい。お部屋もいつもフローリングと段差のあるお布団の部屋をお願いしているが、部屋では裸足で歩きたくなる。
そして料理だが、山の幸を中心としたヘルシーなもの。これが部屋出しなので、密などとはほど遠い。
ただ今までと変わったのは、粕煮や天ぷらは今まで大皿に盛られていたものが、個別のお皿で提供されるようになっていた。コロナの影響だろうと・・・
肉はほとんど見えないが、イワナの塩焼きはなかなか美味しかった。そして今回も〆はご飯でなく、手打ちそばに変更。
これが美味しく、毎回の楽しみになっている。なんかここのお料理食べていると健康になるような・・・さらに、お夜食用に一口サイズのおにぎりがつく・・・これがまた嬉しい。
この内容で、基本料金が15000円ほどというのは、とても納得感のあるプライスである。今回は満室ではなかったが、車のナンバーを見ていると、ほとんどが東京都のナンバーだった。
やはりこちらを隠れ家にされている方が多いと見える。
今回は早めにチェックアウトしたのだが、朝の冷え込みで、車の窓がまだ凍っていた。すると女将さん自ら、「ぬるま湯で溶かします」とのありがたい申し出。
こうしたひとつひとつがいかにも秘湯らしく、嬉しくなってくる。
大きな観光旅館が悪いとは言わないし、その価値を否定するものでもない。だが、癒しを求めて温泉に来るときには、いい意味でほっておいてくれて、さらにかゆいところに手が届くこのサービス・・・これこそが秘湯のお宿の魅力だろうと。
皆さんにはぜひ、「かやの家」には行かないように・・・だって予約が取りにくくなるのは嫌だもん(苦笑)
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