日本の古いジャズの書籍が、今や簡単に手に入らない。スイングジャーナル社の単行本はもちろん全滅。このニーナ・シモン自伝は、たまたまウチにあってよかったが、Amazonでも取り扱いなし。とはいえ、たとえばアート・ペッパーの自伝『ストレート・ライフ』をSJ社が出したのは1981年、今から33年も前のこと。手に入れても、情報が書き換わっていることに十分な注意が必要だ。エッセイ集だって必ず情報に引きずられた節があることも。なので、古いところに執着する必要がどれだけあるのかしらんと、最近は県立図書館の検索でヒットしないとあっさり諦めてきた。ただ、そのあたりのズレを承知の上で読むと、かえって面白いのかも知れない。ニーナの自伝は、鈴木玲子さんの訳書労作で、今日は最後の第11章のお世話になったが、何事もなく済んだ。