英国有数の壁紙会社サンダーソン社のコレクションから、19世紀にデザイナー、詩人、思想家、工芸家とマルチに活躍した、ウィリアム・モリスのデザインした壁紙を中心にした展覧会を見てきました。産業革命の時期に手仕事ともいえる製法で作った壁紙は今でも販売されているようです。
展示の途中にあるビデオコーナーでその製法を説明していました。面白かったのは版画の技法を使っているのですが、日本の版画と違い、絵具を付けた版木を紙の上に乗せて圧力をかけるという方法で摺っていたことでした。
紙の長さは数十メートルはあろうかと思いますが、数十センチずつ移動させながら、1版から数版使って重ね刷りをしていく様は、大量生産ではあるが、動力は手作業というもので、今もこの方法で作っているのだそうです。もっとも今は機械によるいわゆるプリントで早く安く作っているものもあるようです。
もしモリスが生きていたらという仮題で、クラッシクモリスと現代のモノトーンを使ったピュアモリスの2つのコーナーが作られており、撮影可でしたので撮ってきました。
我家の壁紙と比べるとかなり落ち着いた色調なので、それなりの家具に合わせる必要があり、かつ生活様式もいわゆるクラッシクに変えなければという感じがしましたが、こんな使い方をする参考にはなると思います。