昨日の朝、出勤して窓を開けたら、いい匂いがして(最近、世間ではニオイとカオリを良い匂いと悪い匂いという風に使い分けているようだが、本来、ニオイは中性的だと思うのだが)、外を見たら、キンモクセイが黄色い小さな花をつけていた。毎年のことだが、秋が深まって、ある日突然匂い出し、そしてまた匂いがしなくなる。そして、そこに木があることは知っているが、それがキンモクセイだということは忘れられてしまう。
知らない土地に行って、花が咲いていない時期に、その木がサクラだとはすぐに気づかないことがある。千本桜といっても、その場所を知っている人は花が咲いているときを思い浮かべられるのだろうけれど、初めてのものにはただの並木に見えてしまう。