毎年5月19日に唐招提寺で行われる<うちわまき>が鼓楼で行われます。
お寺のHPから「鎌倉時代の唐招提寺中興の祖・大悲菩薩覚盛(だいひぼさつ・かくじょう)上人が、修行中に蚊にさされているのを見て、それをたたこうとした弟子に、「自分の血を与えるのも菩薩行である」とおっしゃって戒めたという故事があります。戒行清廉なるその徳をたたえ、「せめて団扇で蚊を払って差し上げよう」と、上人が亡くなられたときに法華寺の尼僧がハート型うちわを供えたことが始まりです。
上人の命日に執り行われる中興忌梵網会(ちゅうこうきぼんもうえ)の法要の後、舎利殿(鼓楼)から数百本のうちわがまかれます。(うちわまき参加券は当日配布します。参加券の代わりとして抽選券も配布します。)うちわを授かることは、病魔退散や魔除けのご利益があるといわれています。 」
上人の命日に執り行われる中興忌梵網会(ちゅうこうきぼんもうえ)の法要の後、舎利殿(鼓楼)から数百本のうちわがまかれます。(うちわまき参加券は当日配布します。参加券の代わりとして抽選券も配布します。)うちわを授かることは、病魔退散や魔除けのご利益があるといわれています。 」
岩波書店奈良六大寺大観から
<唐招提寺 鼓楼>
金堂と講堂の間の東側、礼堂との間に立つこじんまりとした楼造の建物で,現在は鼓楼と呼ばれているが,本来は経楼であり、ここに鑑真将来の舎利がまつられていたので、舎利殿ともいわれていた。この東側の建物を礼堂と呼ぶのは,この舎利殿に対する礼堂の意である。
奈良市史建築編によれば「鼓楼 国宝 棟木銘によって仁治元年(1240)七月廿六日の上棟であることが知られる。西方のいまは仮建築になっている鐘楼とあ相対していたもので、元来は経楼である。創立当初には経典や仏像宝物とともに鑑真和上将来の三千余粒の仏舎利が納めてあった。その後それらの納め場所はいろいろ変わったが,最近堂宇の修理が完成した結果、舎利は再びここに納められ、東の礼堂の東方からこれを拝するようにされている。こうした重要な建物であるためか、極めて丁重に扱われ、上下層ともに簀子縁と高欄をめぐらし、戸口には弊軸(額縁)をまわし、戸口以外ことごとく連子窓としている。・・・鬼瓦に鎌倉時代の手づくねの素朴な作品を伝えている点もおもしろい。」