窯元日記復活

「五彩花卉文鉢」東京国立博物館蔵

「五彩花卉文鉢ごさいかきもんはち」東京国立博物館蔵 1口 中国・漳州窯 明時代・17世紀 高9.4 口径20.8 高台径7.0 広田松繁氏寄贈 TG-2550
解説→ 「明末、現在の福建省南部に位置する漳州窯で焼かれた五彩の鉢。貿易品を量産した窯で、灰色の夾雑物が混じった素地に白釉を掛け、畳付きにざらざらと砂が付着しているのが特色です。民窯ならではのおおらかな絵付けが魅力で、日本では「呉州手」と呼び親しまれています。 」
解説→「呉州赤絵(ごすあかえ)とは、中国の福建省南部しょう州窯(しょうしゅうよう)で焼かれた輸出向けのやきものの呼び名です。 明時代の終わり、戦乱で衰退した景徳鎮(けいとくちん)に代わって輸出用の陶磁器を作り出したのが、しょう州窯でした。景徳鎮の磁器が薄手で繊細な文様の上手(じょうて)であったのに対して、呉州赤絵は、土も荒く厚手で、素朴な文様の下手(げて)の器とされます。しかし、赤を中心とした鮮やかな色、勢いのある筆づかいによる文様が、日本の茶人たちに喜ばれました。 簡単に制作工程をたどってみましょう。まず土で器の形を作り素焼きした後に、器の見込み中央に、獅子の姿をコバルトで描いています。これを下絵付けといいます。その上に白濁した釉薬(うわぐすり)をかけて高火度で焼き、さらに、赤、緑、黒で丸や文様を描きます。これを上絵付けといいます。そして低火度でもう一度焼いてから、赤い丸文の上に金の絵の具で細かい文様を描きました。金は使っているうちにとれてしまったようですが、よく見るとその痕跡がわかります。とても丁寧につくられたこの作品、作り手の気持ち、また使った人の気持ちになってじっくりとお楽しみください。」(見込み写真と解説はColBaseから)



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