The Notebook Of Things I Don’t Know About

日々遭遇した出来事について、あれこれ考え、想像してみる。
ユーモアを添えて...。

ジュリー・テイモアの『魔笛』★感動した!!!

2007年06月18日 22時21分54秒 | 音楽
 NHKも結構いいことしてくれる。NHKにお金を払わない人がいるのは少々腹が立てけれど、民法では絶対にやらないような、科学番組や芸術番組、ドキュメンタリーを手掛けるので僕は肯定的にお金は払う。

 ところで表題の『魔笛』。ブロードウェイミュージカルのライオンキングの演出を手掛け、女性として始めてトニー賞を取ったジュリー・テイモアが演出。子供にブーブー言われながらも必死で2時間見つづけた。飛び回る鳥たち、踊る熊たち、荘厳な星々の輝きとともに存在する夜の女王など、テイモアーならではの壮観な視覚効果が本当に素晴らしい。本当にスゴイ。

 このオペラはモーツアルトが死ぬ年に作られているが、普通の宮廷オペラと異なり、一般庶民が詰めかける芝居小屋のためのものだったらしい。台本は小屋の経営者であり、歌手兼役者兼のシカネーダが書いたのだという。そのためかかなりの破天荒で、ファンタステックなものになっている。

 中でもこのオペラの人気道化者の鳥刺しのパパゲーノがすばらしいのである。おっちょこちょいで、陽気で、女好きでひょうきんなのだ。18世紀の庶民もいまの時代の僕たちにもずっと愛される人間というのはやっぱり陽気な人間なのだということがわかる。しかし実際のオペラよりも時間を短縮された為か少しばかり、ストーリー展開に無茶と言うか、判りにくい所があったように思う。

 後で調べたんだけど、ケネス・ブラナーが『魔笛』を映画化するらしい。この豊かな娯楽性と華やかな音楽性を備え、200年にわたり世界中で音楽史上最多の公演数を誇るオペラの金字塔をどのような作品にしてくれるのか今から本当に楽しみ。


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