この世に起こることは全て必然であり、必要。そしてベストのタイミングで起こる(松下幸之助)
友人と話していて、年齢を重ねるごとに不思議だね・偶然だねとつぶやくことが増えてきた。今や”twitter”が得体のしれない”X”になって各地で物議をかもすようになっているが、呟きはつぶやきである。
不思議なことや偶然は世の常である。それを必然と置き換えたり必要と置き換えるのは自由だが、その置き換えは結果論である。明らかに時差があるといえる。偉い人に楯突く気など毛頭ないが、結果として言えることである。ベストタイミングというなかれ、起こったことを否定できないならば、それに肯(ウナズ)いてそれに合わせて生きるしかないのである。
人は苦悩にさいなまれながら生きている。過去を振り返り肯定的にとらえ直し、前を向いて力強く歩き出すときに大事な言葉であることに違いない。だが、その時々に己を奮い立たせて流れに抗(アガr)うのは、人としてのよって立つ信念であり根性である。濁流に杭として立ちはだかり、橋を架けるまでのその試練こそ人間の尊厳であり存在そのものである。
ことの顛末を振り返り、橋から眺めて必然や必要が出てくるが橋の下の杭は見えない。能登半島の2度にわたる被災状況を知るにつけ、その思いは心のどこかで引っ掛かって離れない。