昇太・花緑二人会
<沼津文化センターにて>
柳家花緑
『試し酒」』は、お見事。
5升ものお酒(実は10升)を飲む大酒豪の噺ですが、その升酒の飲みっぷりが
花緑独特の独立した観せる芸として完成していている。
<これはNHKラジオの「真打ち登場」で演じるにはNGですが・・・仕草が見えないので>
観ているこちら側も思わず酔っぱらってしまうような雰囲気でした。
小さん(5代目:人間国宝)の孫であり、江戸っ子でもある。
これからの落語界を牽引していく粋でいて、ダンディな噺家である。
春風亭昇太
ある日、水瓶用の壺を買いに出かけた兄貴格と弟分。
買い物上手の兄貴分は、少しでも安く手に入れようと、
あの手この手で壺を値切るが‥・・
地元静岡県清水出身の「笑点」でもお馴染みの白いピノキオ。師匠は、大好きだった春風亭柳昇。
柳昇の独演会が三島でもよく行われていたが、その時の前座を務めていたのが昇太だ。
勢いのある面白い奴だと感じていたが、今や落語界になくてはならない存在となった。
寄席落語で演じられることの多い『壺算』であるが、昇太流の味付けが随所に見られ
古典落語に新風を吹き込んでいた。
久しぶりの落語会であったが、文化センターのホール落語ということもあり
<小ホール526席の中で 前列4ー21席 だったのでまずまずのポジション>
末廣亭や鈴本とは 雰囲気が違う。
地方に居て じっくり噺が聴けることは、良いことである。
全席指定なのでゆとりで出かけて、広々していて、ゆったり座れて 痛めた膝には優しかったが、
やはり東京の定席の寄席の高座の方が、雰囲気が好きだなぁ。
*痛めた右足の筋肉量が少ないので、少しぎこちないですが、アスファルト道をゆっくり30分歩きました。
寒い冬は辛かったですが、春の兆しと共にあったかくなると筋肉も柔らかく動いてくれるようで
週単位で前進している感じです。落語の心の栄養剤が効いているのかもね。