けんけんブログ -guide diary-

国際山岳ガイド近藤謙司の冒険案内記!
“ハイキングからチョモランマまで”

まさかのナムチェバザールにて

2018-05-08 15:56:23 | AGエベレスト&ローツェ&ロブチェ登山隊2018

けんけん@ナムチェバザールです!

なんとヘリでBCより休息に降りてきました!
泡爺はさらなる休息を求めてルクラまで。

隊員皆、spo2が90代に戻り、
ここで心身の回復を徹底的にしてもらいます。


さて、C3タッチへのトリップは天候の問題と
隊員の今後の疲れを考えて6900m弱で終了しました。

しかし、翌日からの7000m以上での暴風の予報を考慮して
予定より早く下山してきて正解。

BCに戻り穏やかに見えたエベレストでは強風が続き、
他チームのシェルパ4名が凍傷になるというアクシデントがでました。

イノクマ予報、ありがたく受け止めてます!


C1までの登りは苦しく、本当にロブチェ登頂の効果があったんだろうか⁉️」
と疑いたくなるほど。

雪も激しく降ったりして…ヒマラヤの厳しさを感じたのだと思います。

それでも翌日の休息日には、日清のラ王「酸辣湯麺」を食べて元気になったりして…

やはり食べ物は重要!

そして体調不良のサオリもなんとかC1に追いついて同時に行動できるクールになってくれた。

全員一緒がやはり大切だよね!
そこがAG隊の良さ!

( C1にて)

6500mでのC2ステイでは、みな悶絶するように生活し、隊員たちの咳と嗚咽がキャンプに響いてました。

その中でひろ君は…

「高山病に効くという“赤い薬”を誰かがみんなに配ってるんですけど…僕には渡されなくて…

赤い薬!僕にも赤い薬を下さい!って必死で叫んでる…って夢…みました…」

…よっぽど苦しかったんやろな。(;´д`)


天候の悪化を考慮して、1日前倒しでのC2からC3への順応トリップもかなり苦しく、
そして元気だった青年男子3人組にとっても
本当の意味での大きな壁を越える日となったみたい。

でも彼らはやりましたよ。
なかなか見事に、かっこよくローツェフェースを登って行ってくれましたよ。

その後ろ姿!
くぅ〜〜頼もしぃ〜〜!!!

 

そしてそして…

全員一緒に揃って、C2から下山をしてこれたのも本当に良かった。

アイスフォールのクランポンポイントあたりにアンゲルがホットジュースを持って迎えにきてくれてたのは嬉しかったです。

しかし、隊員みんな改めてエベレストの大きさと過酷さを心身ともに感じてきたと思います。

隊員それぞれの顔には悲痛な表情さえも垣間見えてました。

山は過酷…天候も厳しい…体調はイマイチ…

この鬼のような咳と…首を締められたような息苦しさと…重病のような倦怠感MAXの状態で…   本当にこんな山に登れるのだろうか⁉️と。

(ローツェフェイス 6800mあたり)

( C2からの夕日)

(ラダーを渡る時は仲間同士でロープの両端にテンションをかけて支えます)

 

なので、なので、なので…

12日あたりまでの天候も安定せず、僕らの上部への高度順応もひとまずはOKとし、
まずは今後の体調の回復を大前提としたレストに入らなければなりません。


そんな中、泡爺のキラリとした希望があり、
ヘリにて下の集落に高度を下ろそうとの提案。

僕とタムちゃんはEBC2丁目の居酒屋「タム子の部屋」の開店があるので悩みましたが…

みんなで揃ってナムチェバザールに、泡爺はさらにルクラに高度を下げるトリップに
数日旅立つことにしたのです。

私自身、EBCからヘリに乗る人を見送ったことは何度もありましたが…乗るのは初めて!!!

AG隊、思いたってからの実行が早い!(笑)決めてから2時間後くらいに出発!!!

そりゃバタバタのドタバタで支度してヘリポートへ!
準備が最後のひろ君とキャンプを出ていったら、
もうはじめについてた3人はすでに飛んでるし!

天候変わったら飛べないから焦る焦る!

BC→ペリチェ→ナムチェ→ルクラの順に飛行。いやいやいや…!!!

空からの景色にちょ〜圧倒されて子供のように大興奮してしまいました!

(カンテガ)


うーん、空から見える景色は…

まるで走馬灯のようにロブチェ隊との登山とトレッキングの想い出が蘇り、

どの道を見ても、どの村を見ても、ウルルンな光景ばかり。

とても良い感じで、そして、良いタイミングで、今日までのトリップを振り返る事が出来きて…。


トコちゃんはじめ、ロブチェ隊のみんな、沢山の思い出を共有してくれて本当に感謝です。!!!

この後もみんなの笑顔と、楽しかった思い出を糧に残りの過酷な遠征の日々をクリアしていけると思います。

ただ今ナムチェにて、絶賛、全力で療養中〜!!!(≧∀≦)

しかーし、明日にはヘリにてまたBCに戻ります!

そして、その先にある、あの過酷な頂きにいよいよ向かわなければなりません!!!!!

皆さんの本当に暑苦しいほどの応援を待ってます!
行きますよ!やりますよ!AG隊!

この間にも、最強のAGネパールスタッフチームは強風の中、サウスコルまでの荷上げにトライしています!

いよいよ…本編始まります。「AGエベレスト&ローツェ登山隊2018」

是非、冒険の共有を!!!   あれ?なんか誰かのセリフ?

あ、お隣の…クリキントン…


ではでは、またまた…^_