実家へ

中央線の三○駅でストリートの日は、事務所から私だけ先に出発し、
隣駅にある実家に寄る・・・ことも最近少し多い。
と言うのも父の体調が少し悪かったからなのだが、だいぶ快調した。
「もうどこも悪くない？」と聞くと
「ちょっとここら辺に違和感かな」と、
・・・うーーん、７５なのにそれだけ？とも思う。

「日本で音楽家は、そう簡単に食べていけない」と、多少音楽に興味を持ち始めた
高校生時代の私に釘をさした父は声楽家である。
脱サラはもちろんずっと反対！「何をバカな！」
脱サラ前に上野でストリートをしていて、たまたま通った父の門下生の方が
ＣＤを・・・そして「これ息子さんでは？」と聴かせてくれていなかったら
脱サラ劇もかなり平行線だったのかもしれない。
「今度こそ本気で考えている」と電話した時、「ああ、聴いてるよ。反対はしない、
でも何があっても知らんぞ」だった。

そして飛び出した０２以降は、０３年にいっしょにコンサートを、
０５年の東京芸術劇場でのコンサートではアンコールで飛び入りしてもらったり、
・・・と、まさかの父子で同じ稼業をどこかで喜んでくれている。
とは言っても「父は花道、息子は道端」なのであるが・・・^_^;

「来年の５月に５０周年のコンサートやるんだ」・・・
「ま・・・まじで！？そりゃ大挙で押しかけるよ！７６じゃん」
来年は７６歳だ、ソロコンサートを開く・・・！
「５０周年！」せがれは５周年^^;
「まだ歌えたら次の節目は８０歳かな」と父は言う。
そうかぁ・・・凄いなぁ！

４０も半ばで、未だ超えることなどない父が活躍してくれていること、
どこかで幸せものだと思った。
母の仏壇に線香あげて、○鷹駅へ・・・