NGSのパイオニア、Foundation MedicineがLexent Bioを買収し、早期ガン診断の領域に注力をしはじめるとのことです。
Foundation Medicineは固形癌のプロファイリングで早期にsingle site FDAの承認をとり、コンパニオン診断のパラダイムを大きく変えた
会社です。その次の戦略として、固形癌のプロファイリングから血中の浮遊DNAを測定するリキッドバイオプシーのコンセプトに挑んでおります。
その取り組みの一環として、Lexent Bioを買収したとのことです。
Lexent Bioを買収した理由:
・ファンデイションメディスンが保有している技術を補完するため。特に、メチル化解析の技術を求めたようです。
・メチル化解析は癌があるかないか、という情報だけでなく、臓器の特定に役立つと考えるから。早期の癌診断には有用な技術。
・メチル化解析のほか、全ゲノム、ゲノムフラグメントの解析技術も保有。総じて、アーリーな技術であるが、どのようなアプローチが早期の癌診断に有用であるか、評価したい。
すぐに売上に繋がる企業を買収したというわけではなく、リキッドバイオプシーに対するアプローチをより多角化したいという思惑を強く感じます。
Grailとの戦略の対比が簡単であるか示されています。
・Grailは早期癌スクリーニングのみを対象。癌が、あるか・ないかとい、シグナルとしてcfDNAを捉えている。
・Lexent Bioはより、全体的に癌という病気を捉えていきたい。初期の癌の治療法に繋がるような取り組みから順に、スクリーニングなどに移行していきたい。
例として、トリプルネガティブの乳がんの治療法や、Minimum Residual Diseaseに対する取り組みも継続するようです。
スクリーニングのコンセプトを証明するのには、それこそ大変な労力が必要です。早期・初期の癌に対するリキッドバイオプシーのコンセプトを治療法に絡めて
評価していくというのは、大変にリーズナブルな印象を持ちます。
Foundation Medicine:
20以上の癌の薬剤から治療法を選択できるFoudation One CDXを販売(FDA承認済み)。
リキッドバイオプシーのコンセプトによるCDxを現在、FDAに申請中(2020/7)。
ロシュの子会社