がん発症前に、予防のための検査(BRCA1/2)をしていた人たちは、ガンの生存率が向上したそうです。
2013年に、女優のアンジェリーナ・ジョリーが乳がんの発症予防を目的として、乳房を摘出したというニュース、覚えていますでしょうか?
関連リンク https://kenkoubyouki.com/?p=1981
検査陽性→乳房削除 そして、なんの症状もない。
これを聞いた当時、このコンセプトは受け入れがたかったです。
症状もないのに、体にダメージを与えるというのが理解ができませんでした。
医者もよく勧めたし、患者もよく受け入れたなと大変に驚きました。
しかし、よくよく調べると、BRCA1/2を保持する家族では、
幼くして母を乳がんでなくした、親しいおばさんが若くして亡くなった、などの悲しみを経験しているそうです。
家族にはそれぞれの事情があり、患者とその家族は、大変な決断のもと乳房の摘出を行ったのだと思います。
これは、本当に尊重するべき決断です。
そうはいっても、乳房の摘出は大きなハードルです。摘出以外でも(なにもしなくても)、BRCA1/2の検査をすることは、いろいろとメリットがありますよというのが、今回の報告となります。
https://www.genomeweb.com/cancer/study-sees-survival-boost-brca12-carriers-tested-breast-cancer-diagnosis?utm_source=Sailthru&utm_medium=email&utm_campaign=GW%20MDx%20Mon%202020-07-13&utm_term=Molecular%20Diagnostics%20Bulletin#.Xwz2A8mCjmI
対象105名, がん診断後にBRCA1/2のキャリアーか否かを知った人63名, がん診断前に知った人が42名。
この63名と42名の5年生存率を調べると、知らなかった人が78%、知っていた人が98%となったそうです。
明確な原因は特定できていないのですが、がん発見時、事前に知っていた人のがんは比較的、小さかったとのことです。
遺伝子の体質検査の問題は、明確な対応策がないことですよね。
糖尿病になりやすい遺伝子です→父も母も糖尿病。そんなんしってるわ、だけど甘いもの大好きなの!!
するだけ無駄というか、ダメをおされるかんじというか。でも、ガンではこのように効果があるというのは、
今後の検査を考えるうえで重要と思います。