NGS後の世界

NGSが普及したあとの世界がどうなるのか、診断業界の変化を中心として情報発信をしていきたいと考えています。

新型コロナ:アメリカでのテレメディスン事情

2020-07-15 19:33:59 | 日記

アメリカの臨床検査学会(AACC)から、テレメディスンを伝える記事です。

新型コロナウイルスの影響で、IT先進国のアメリカでは、インターネットを用いた診療(テレメディスン)が進んでいるそうです。 最初に、Grand View Researchのアンケートの結果です。

・85%の内科医が患者をビデオまたは電話で診療。

・回答者のうち、68%がこの現象は当面の間、続く。

・77% がテレメディスンへの移行を肯定的に評価。

・テレメディスンの市場は2027年までに、10兆円規模になると見込まれる.

https://www.aacc.org/publications/cln/articles/2020/july/covid-19-is-a-catalyst-for-remote-sampling-and-telemedicine

 

テレメディスンの需要は在宅検査への需要も喚起します。アメリカで起こっている動きは以下の通りです。

・4月21日、FDAが自宅で鼻腔液を採取・するキットを承認(検査会社でPCRにより測定されることが前提)。

・複数のベンチャーキットが、唾液検査の採取キットを発売

・検査会社大手Questが患者へ直接、抗体検査を発売を開始。98万テストの売り上げを達成。

・NeoteryxのMitra devicesが注目を集める。NIHがMitraを用いて1万人の抗体検査を経過う

 

すべてが想像の範囲内の変化なのですが、今後、Mitra Deviceが注目です。

https://www.neoteryx.com/

なんでも、臓器移植後のモニタリングの採血でこのデバイスを用いると、患者の満足度が向上したとのことです。

詳しくは見れていないのですが、通常のキャピラリーを用いて採決する方法とはちょっと異なるようです。

可能であれば、いつか調査結果を報告したいとおもいます。

 

記事の後半では在宅検査の限界も指摘しています。採決後のユーザーの取り扱い、輸送経路での品質が保証できないのが大きな問題とのことです。ユーザーが採決後、40度の車の中に3時間放置したら誰が検査の品質を保証するのかと。

採血デバイスが発達してもこの問題は残りますよね。しかし、本当にテレメディスン・在宅検査に需要があるのであれば、Uber方式とか、薬局検査とか、はたまた将来の話ですが自動運転を利用した移動式、セルフ採血センターなど

様々なイノベーションが試されるのではないのでしょうか。なにが、マーケットにフィットするかは誰もわかりません。

楽しみです。