中国、広東の分子診断会社、AnchorDxが、AACR(American Association for Cancer Research)のバーチャルミーティングで、癌スクリーニングのコンセプトを発表しました。
Grail、Gardant Healthなど、強豪ひしめく領域に中国企業もエントリーしたということでしょう。
やっぱり、NGSに残された最後の宝の山は、cf DNAを用いた癌スクリーニングになるのですが、以下にAnchorDxの特徴をみていきましょう。
・コストメリットを主張。メチル化解析のターゲットを100−200程度に絞り込み、100ドルの検査を実現する(したい)。
・対象は6種の癌種。肺癌、乳癌、大腸癌は評価済み。胃癌、食道癌、肝臓癌を評価予定。
・246のケースサンプル(癌患者の血液)、141のコントロール(健常サンプル)で性能を評価。特異度99%の感度55%(大腸癌)、63%(乳癌)、82%(肺癌)
・プラットフォームはイルミナ社のMiSeq Dx
現在は、シリーズBで獲得した、$28 M USD((28億円相当)で活動しており、シリーズCを考えているとのこと。
印象としては、競合他社と比較して、活動を開始したばかりの初期の段階にいるのかと思います。
性能に関しても、肺癌は良いように思いますが、大腸癌はもう少し欲しいかなと(論文を見ていないのでなんとも言えませんが)。
スクリーニングを目指すプレイヤーは資本が巨大化しているの、プラス100M USDくらいは次のランドで最低限、欲しいところでしょう。
CEOは、イルミナのSenior Directorを務めた方、イルミナと伴に中国での事業も開始とのこと。
十分にマーケットを理解した上でのスクリーニングに取り組んでいるように見えるので、今後も注目する必要があると思います。
解析対象を絞り込んで検査コストを安くするというのは、重要な取り組みのようにおもいます。