NGS後の世界

NGSが普及したあとの世界がどうなるのか、診断業界の変化を中心として情報発信をしていきたいと考えています。

COVID19 在宅の採取キットの性能

2020-07-23 20:41:07 | 日記

今日は、簡単にGenomeWebの記事より。

コロナウイルスの検体を在宅で採取してもそこそこ性能がでるのではないかというものです。

https://www.genomeweb.com/pcr/coronavirus-test-results-comparable-home-clinic-swabs-study-suggests#.Xxl4_RNxfIU

評価対象が、医療従者がおおくしめているそうで、どこまで信用できるデータかわかりません。

在宅検査であれば、病院に行くよりもコロナの感染リスクを抑えられるのは間違いないわけです。

FDAも在宅キットをたくんさんEUA承認しております。

やっぱり性能に問題があるよね、もしくは、意外と性能出るよね、あと半年くらいで方向性がはっきりするのでは

ないでしょうか。


検査の奨励 アメリカの場合

2020-07-22 20:10:27 | 日記
アメリカ臨床検査学会がCOVID19の検査の拡充を求めています。
COVID19に関しては、①防疫を目的として検査を増やすべき、②通常の検査の考え方(診断・治療)にとどまるべきという意見が分かれています。私は、どちらの立場も理解できるので(どちらが正しいかわからないので)、これはマーケットが解決するべき問題だと思っています。このマーケットは政府の関与も含めてと考えています。民主主義の国であれば、最後は経済合理性が働くと信じているからです。前段はこれくらいに、アメリカでどのように検査体制の整備が
進んでいるか、アメリカの臨床学会(AACC)の記事を紹介します。
 
 
規模間を理解するため、お金の記述があるところを中心に紹介します。
 
 ・5/15に下院が合意した3兆ドル(300兆円)の具体てきな使い道をきめるときである。
・AACC(アメリカ臨床検査学会)は、検査に関して、より統合された、全体的な検査に関する戦略の立案を要求する。
・抗体検査はCOVID19に対処するうえで重要な検査。質と量を担保する政策を実行するべき。
・このパンデミックは、病院の経営を圧迫している。適切な援助が必要である。
・郊外の医療体制は維持しなければならない。HHS(アメリカの厚労省)は郊外の検査センターに関して225億円の助成金を準備している。
・さらにHHS、追加の250憶円を、病院に対して準備をしている。
 
アメリカは市場の要求に対して、適切な検査を提供しようとしているのでしょう。
それが、COVID19の流行を防ぐのに本当に貢献したのか、あるいわしなかったのか、
優秀な人たちが、事後に検討するのでしょう。
 
お金をバラまいて、あらゆる試みをする→次の感染症に備えて事後に検証する、
 
これば、防疫というコンセプトを確立するための、アメリカの壮大な実験です。
この流れをこのブログで報告できたらと考えています。
 
 
 
 
 
 
 

COVID19勝ち組: GenMark Dx

2020-07-21 19:58:34 | 日記

COVID19で株価が上がった企業を以下の記事で紹介しました。

https://blog.goo.ne.jp/admin/editentry/?eid=bd8daac0708640be8935220ae6b0d251&sc=c2VhcmNoX3R5cGU9MCZsaW1pdD0xMCZzb3J0PWRlc2MmY2F0ZWdvcnlfaWQ9JnltZD0mcD0y

GenMark Dxが3倍の株価の伸びを示しておりました。このGenMark Dxについて本日は書きたいと思います。

この企業はeplexと呼ばれる全自動のPCR検査の装置と試薬キットを発売しております。この新型コロナウイルス騒動を成長にうまく

決算、財務的には全く問題ないですので、買うのも十分選択肢と思います。

 

取り込み、株価は4月に$4であったのが7月現在で、$18まで上昇しております。4倍です。

 

すごいですよね。また、キャッシュフローマージン、成長性など申し分のない状況です。4倍いったらあと、2倍くらい行くんじゃないかとも思います。株を買うか、買うまいか、という状況でしょう。

決算、財務的には全く問題ないですので、買うのも十分選択肢と思います。

https://finance.yahoo.com/news/genmark-diagnostics-gnmk-stock-winner-015426480.html

 

ただ、私の専門でもある、診断という観点からみると、業界の大手であるCephaid社との差別化要素がこの企業にはないんですよね。

https://www.cepheid.com/

・ネットで漁った情報では、性能はCepheid社よりも良いわけではないなー(ネットの情報なので出典は明らかにしません)

・プラットフォームの普及率に関しても圧倒的な差がある。ここからどうするんだろう。

・EUA取得時期に関し、両社とも3月。そんなに違わない。

・この領域はセファイドのほか、アボット、ビオメリュー他大手がしのぎを削る領域。ここに本当に勝てるのだろうか?

 

コロナのチャンスを巧みに自社の成長に導いたのは本当にすごいことと思います。一方で、今、株を買うかといわれると、ちょっと躊躇してしまいますね、、、、。 でも、成長したのには成長した理由があります。今後も注目です。

 


QUIDEL:攻めの検査への取り組み

2020-07-20 19:56:00 | 日記

このブログで、コロナの検査分野で、着実に利益を上げている企業として、Quidel社を紹介しました。

https://blog.goo.ne.jp/admin/editentry/?eid=bd8daac0708640be8935220ae6b0d251&sc=c2VhcmNoX3R5cGU9MCZsaW1pdD0xMCZzb3J0PWRlc2MmY2F0ZWdvcnlfaWQ9JnltZD0mcD0y

 

また、このコロナ騒動で検査に"防疫"の役割が求められていて、それはどんな検査なのだろうということを書きました。

(従来の検査は診断・治療・疫学だけでしたが、コロナにより防疫の概念が加わりました)

https://blog.goo.ne.jp/admin/editentry/?eid=62d0e13ddacebb9c27918e24710ad34d&sc=c2VhcmNoX3R5cGU9MCZsaW1pdD0xMCZzb3J0PWRlc2MmY2F0ZWdvcnlfaWQ9JnltZD0mcD0x

 

今回は、QUIDEL社が、イムノクロマト検査を用いると発症から5日以内であれば、PCRと同じ感度でコロナウイルスを検出できると発表し、添付文書を変更するとのことです。

https://ir.quidel.com/news/news-release-details/2020/Quidels-Sofia-SARS-Antigen-FIA-Updates-EUA-Performance-Data-to-96.7-PPA-Versus-PCR-Product-Supports-U.S.-Initiatives-to-Expand-Access-to-COVID-19-Testing-in-Nursing-Homes-Receives-CE-Mark-for-Use-With-Sofia-and-Sofia-2-Instruments/default.aspx

 

抗原検査をPCRの代わりに適応するというのは、日本が先行しています。イムノクロマトを用いた抗原検査はPCRと比べて感度が低いとずっと指摘されておりますが、発症後2-9日であれば見逃しも少なく、陰性・陽性を判断してよいとの指針が厚労省より示されています。日本のPCR不足を補う、現実的な取り組みであると私は評価しています(やたら上から目線ですが、、、)。

https://www.m3.com/open/iryoIshin/article/787280/

アメリカのPCR供給の能力に関して、日本ほどの問題があるとは思いません。しかし、先ほどの記事では、US Health & Human Service(HHS)が2000個の装置と、75万の抗原検査をQuidel社から買って、老人ホームを中心に配布するとのことです。どのように使うかは明記されていませんが、”攻めの検査"として、老人ホームで使うのではないでしょうか。

 

イムノクロマトは確立された技術です。生産も紙を印刷するようなもので大量生産にも優れています。

あきらかな陽性患者を捕まえる(スプレッダーフォーカス)、安価・安価・安価、使いやすいの3つの条件を満たすのは

やはり、PCRのプール検査や、紙PCR検査などではなく、技術として枯れ切ったイムノクロマト検査なのではないでしょうか? 今後の動向に変化があればまた、アップします。

 


Abbott の2Q決算

2020-07-18 16:36:56 | 日記

Abbottの2Qの決算が発表されました。

結果は、7.3 billion USDとなり前年同期比8%のマイナスだそうです。

減少の理由は医療機器部門、診断部門は前年同期比23%のプラスです。

PCR関連が大きく売り上げを伸ばしているようで、専門家の予想を上回ったとのことです。

さすがですね。Abbottほどの規模の企業でも、タイムリーにCOVID関連ではタイムリーに商品の

投入をしていました。