今更ですが、新年明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
昨年末から新年にかけて仕事行って寝て仕事行っての心が荒む日々だったので、
休みの日になると劇場版MOZUを観に行っていました。
脚本は相変わらずでしたが、俳優陣の演技、羽住組の映像美とこだわりに癒されました。
特に秀逸なのは東さんの倉木さん救出、青鬼と百舌の対決。
東さんと倉木さんのそれぞれの心理的な変化が興味深かったです。
倉木さん=百舌、という見方が映画で出ていましたが、
新谷弟の死に際を倉木さんが看取ったとき、宏美くんが兄への思慕の表情を倉木さんに向けていたこと
新谷兄と倉木さんが対峙したとき、和彦くんが倉木さんに対して敵意を向けていなかったこと
そうした事柄を踏まえると、倉木さんは新谷兄弟の共有する絶対的な孤独を持ち合わせていて、
新谷兄弟と ある種の共鳴があったのかもしれません。
高柳も格好良かった。ああいう知的な悪役、伊勢谷さんは非常に似合います。
あと言わずもがなですがビートたけし氏の存在感。悪に自然に染まっているあの感じが凄い。
若い悪役の「イカレてる」演技がみんな東さんのテンプレに倣っているようにも見えましたが、
脚本で「狂気的に笑う」等と書かれていたのだとしたら、そうするしかないのかもしれません。
脚本家がそうした場面が好きなのかもしれません。
ドラマ版MOZUを観ていた人が周りにいなかったので、一人で行ったり、
MOZUを観ていない友人達や先輩を連れていったりして、計5回観ました。
MOZUを知らない人の感想で共通していたのが、
「(敵か味方かわからないけど、)東さんが倉木さんを大好きなのはよくわかった」
というものでした。
あとは、スタイリッシュでかっこよかった、最後は結局東さんがどうなったのか、
映像がすごかった、等でした。
昨日、某W大の映画まつりに行ってきました。
某作品の先行試写があるというので楽しみにして始発で来ましたが、
正直、一般来場のことは考えていないようでした。
学生さん達が自分たちのすることで満足している感じで、
服やパンフレット、舞台上の演出など、見た目に一生懸命だけれども、
客が来ても対応せず、貼り紙等での説明も無く、
結局開場間際に客が自主的に列を作り、開場してもそれが当然、といった様子でした。
毎年開催されて今回で30回近いらしいですが、
改善もされず毎年こうだったのだとしたら、これからも変わらないのでしょう。
もし自分たちの内輪での楽しみたい、一般客の対応が面倒、というのであれば、
有名監督作品の先行試写で一般客を釣るようなことはしないほうが良いのではと思います。
試写の作品自体は素晴らしかったですが、これなら一般公開まで待って観たほうが
残念な気持ちで感動を削られることもなかったろうと、ちょっと後悔しています。
たとえ若くとも映画そのものへの情熱があり、
お金を掛けていなくても映画を愛する一般の人々に歓迎の気持ちが向けられていたなら、
もっと鑑賞後の後味は良かったんじゃないかと、そんな気がしてなりません。
多分今までもこれからも、批判があったとしても
「言いたい奴には言わせとけ、これでいいのだ」の精神で変化が無いのだとしたら、
上映される映画作品がもったいないと思います。
※あくまで個人的な感想です。
好感を持つ人々が多かったのなら、昨日の催しは成功なのでしょう。