「パビリオン・トウキョウ2021」は「Tokyo Tokyo FESTIVALスペシャル13」のひとつとして、東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京、パビリオン・トウキョウ実行委員会によって開催中のイベント。
新国立競技場を中心とする複数の場所に、建物やオブジェを設置し、自由で新しい都市のランドスケープを提案する試み。
参加クリエイターは、藤森照信・妹尾和世・藤本壮介・平田晃久・石上純也・藤原徹平・会田誠・草間彌生。特別参加は真鍋大度+Rhizomatiks。
国際連合大学前会場の隣は旧こどもの城前会場。
藤原徹平のストリートガーデンシアター。
クリエイター:藤原徹平
協賛:株式会社エヌ・シー・エヌ/株式会社FORM GIVING
構造設計:池田昌大+株式会社エヌ・シー・エヌ
施工:株式会社エムテック/スーパーロボット
リサーチ・プログラム企画:山川陸+板倉勇人+Fujiwalabo
ジン・グラフィック制作:伊澤沙里+美山有+Fujiwalabo
円形劇場を有するこの施設の前ならではのプランを練ったが、疫病が世界を席巻する中で当初のプランを変更し、江戸時代から受け継がれてきた園芸文化を東京のレガシーとして提示することを試みた。「植物と人のための劇場」。
パビリオン・トウキョウへの藤原徹平のコメント。
植木は、東京という都市の最小スケールの秩序と言ってもよいかもしれません。このパビリオンを通じて、東京の植物と道にまつわる物語を提示しようと思います。
この間某所で、貴女は現代美術にしか興味が無いのか?と問われた。
なんでも興味ありますよ。でも現代美術は今を切り取っているからと答えた。
先様はガハハハッと大笑いされた。
立場的に大笑いするのもよくわかる。
しかし、特に屋外の公の場で公開される作品は、アーティストの意図と関係無く様々に展開していくものなのだ。
この物語は、寂寥感漂う展開になっていきそうだ。
この作品を見たのは今日ではない。
今日から旧こどもの城は酸素ステーションのひとつとして活用される。
今日から先この作品がどうなるのかはわからない。
酸素ステーションに滞在する人たちの目にどう映るのかわからない。
ただ、この物語の存在は疫病に翻弄される今のそのものであることだけは事実な気がするんだな。