一昨日の銀座。
展覧会を見に行くというより、建物の中に入りたかった。
三愛ドリームセンター。
三愛ドリームセンターは1963年に建てられた。SRC造の地上9階地下2階。設計は林昌二&日建設計。
宣伝メディアを建築化した最初の建物とも言われている。外装はガラスとステンレスサッシからなるメンテンナンスフリーの構成。日本一の繁華街のど真ん中での施工のために徹底的にプレハブ化され分解可能にもなっている。
施主は市村清率いるリコー。
リコーは1936年に理化学研究所の傘下企業の感光紙部門を継承して「理研感光紙」として発足した。
創業者・市村清は三愛精神を提唱。
三愛精神とは、人を愛し国を愛し勤めを愛す、との意。
8階にはRICOH ART GALLERY。
そしてこのギャラリー最後の展覧会。
RICOH ART GALLERY・移転クロージング記念展覧会「名和晃平|Focus」。
会期は12月13日~24日。
時代は様々にスクラップアンドビルドを繰り返しながら流れていく。
お茶くみにコピー取りがやりがいの無いしょうもない仕事の代名詞だった時代も過去になった。
このビルはこれからどうなるのかな。やっぱり建て替えだろうな。
どんな建物もそうだけど、この先の面倒は誰がみていくのかとなれば、メンテナンス費用等を出せる間はいいけど、公共なものでも危ういのだからましてや民間の建造物は仕方ない。
鏡餅を買ってふと気が付いたら敷き紙がなかった。
銀座から榛原さんへ珍しく歩いた。
若い女性の顔が皆同じ化粧で髪型も服装も同じくなって、魚みたいに区別がつかなくなったのはいつ頃からだっけ?
建物もそれぞれに凝らしてはいるのだろうけど、ただただ高くなってるだけでランドマークになるようなのはどんどん無くなっていく。
これはいつまで頑張れるか。
どんな建造物でも100年先はわからない。
ただ、解体するのに色んな意味で厄介そうなのばかりになっていることは事実だと思う。