今日は半日あいたから建造物見物へ。
向かうは小川村。
上水内郡小川村は長野盆地の西の山間部に位置する人口約2300人の自然豊かで天文台もあるユニークな村。
カーナビで石張水路工へと山道をのぼる。
途中の高山寺の三重塔は小ぶりながら端正だ。
高山寺さま付近で標高は800mを超す。
おや工事だ。
お盆明けからスタートだな。まだ通れる。
くねくね細い山道を行く。
あそこから行くのかな?
いやこの道は無理だ。
味大豆地すべり観測センターから行けますよ!と農作業中のおねえさんは教えてくれた。ありがとうございました!
ログハウスな地すべり観測センター。
ここには公衆トイレもある。
薬師沢石張水路工は石えん堤群の砂防施設。
薬師沢となっているけど、薬師沢・富吉沢・己り地沢・滝の下沢の四つの沢を合わせてそう呼ぶ。
砂防施設とは山地や海岸や河岸などで土砂や石の移動流失を防止する施設のこと。
石えん堤群は石積の小さなダムが連続している建造物。
薬師沢では斜面にあわせて石を張ったえん堤群が水路状に見えるから、石張水路工と呼ばれている。
この地域は地質の関係で地すべりが発生しやすく昔から何度も被害を被ってきた。
明治になって西洋からの技術が入ってきて各所で砂防施設が試みられるなか、小川村の稲岡東地区の人たちは自分たちの薬師沢に砂防施設を造ることにした。
当時は今のような重機があろうはずもなく、直径30㎝~1mの石を切り出し人の手で積み上げ、明治19年には58基造ることができた。
その後も人々は自分達で修繕を繰り返し、今でも28基が残り働いていいる。
今はコンクリート枠えん堤でまずはしっかりと止めてる。
田んぼもあるし一見水路のように見えるけど、小さなダムの連続。
一見無造作にみえるけど、きちんとよく積み上げたものだ。
地すべりから暮らしを守りたいという気持ちが100年以上たった今でも伝わってくるようだ。
国登録有形文化財でもある。
沢筋は合流を繰り返し下へ下へと行く。
今は遊歩道が整備され遊歩道の全長は1300m。
なれど帰りは急な上り坂。トレッキングシューズに履き替えてはいたけど水分持ってなかった。沢の水を飲むわけにもいかないから、今日のところは引き返した。
水害がおきるたびに揺さぶられるけど、前向きにひたむきに根気よく砂防施設を造り、100年以上を経た今でも皆で守っている。
私もめげてはいかんな。
紅葉するぜ!と教えていただいた。
普通の車じゃあんたの行きたがってるとこは難しいぞ。軽トラ?軽トラ持ってるんなら軽トラで来ればいい!
秋になったら軽トラでまた。
あの山のてっぺんの神社付近。
さて。
明日は送り盆。
どんな空模様になるのかな。今宵の夜風も寒いくらいに涼しい。