「プリンセス・トヨトミ」 万城目学

楽しみににしていた１冊、読了。

「プリンセス・トヨトミ」　
（万城目学　/　文藝春秋）

「鴨川ホルモー」「鹿男あをによし」に続く
本作の舞台は大阪！

まずはネタバレなしに
本の帯に書いてあることを。


このことは誰も知らない。
五月末日の木曜日、午後四時のことである。
大阪が全停止した。
長く閉ざされた扉を開ける
“鍵”となったのは、東京から来た
会計検査院の三人の調査官と、
大阪の商店街に生まれ育った
二人の少年少女だった―。

前代未聞、驚天動地のエンターテインメント、始動。


表紙には緑の屋根に金の装飾が
美しい大阪城天守閣のイラスト。

うーむ　ネタバレなしに書くのは難しい。
でも、知らないで読んだほうが面白いと思う。

いつもながらに　ありえへん話。
でも、イッキに読んでしまう。
そして、最後には私は涙してしまいました。

今回はちょっと仕掛けが大きすぎて
主人公（？）の少年少女を
描ききれていないようにも感じられるけれど
やっぱり奇想天外で面白かったです。

大阪の中ノ島あたりに数多く残る
古く美しい建築物や　
大阪城や　からほり商店街
（おもしろい街です）が
好きな人は読むべし！

久しぶりに大阪城に行ってみたくなりました。

大阪城・・・私が結婚式をしたのは
この大阪城が目の前に見えるホテルでした。
天守閣が改修工事直後で、
とっても綺麗だったのをよく覚えてます。
こんなヒミツがあったとはね・・・
（おいおい！フィクションやって！）

以下、ネタバレですので興味のある方は
念のため、ドラッグ反転でお読みください。

ここから↓
実は大阪には”大阪国”があり、
豊臣の末裔を守っているのだという。
大阪国には男しかおらず、
それは、父親から息子へと
受け継がれる秘密なのだが・・・。
（そこが私は泣けた）
そこで、主人公の少年。
彼は末裔を守る宿命を持つ家系の少年。
しかし、彼は性同一性障害に悩んでいる。
ここんとこが大事なのに、
ストーリーの重要なところに
生かしきれていない気がする。
彼は男として、大阪国の主要人物として
生きていくのか？？
旭の言うように　女として生きていくのか？
どうなるねん　大阪国＆プリンセス？！

ここまで↑

ところで、会計検査院の天然キャラ、
ミラクル鳥居は　
「ディアスポリス　異邦警察」（漫画）の
鈴木が私の脳内にイメージされて
離れなかった！