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『ブルース』リシャール・ボーランジェ
おぉ。魂の叫び!
赤裸々な告白。
そして、呼びかけるわけさ。
自分に、友に、女に、家族に、若者に!
あひるにも!(え?)
“~自分の才能も無視している。いや無視していた。なぜなら、才能は永遠だと思っていたからだ。しかし今は、人生に於いて僕にはもう才能がないのを知っている。”
(胸に突き刺さる、この告白。)
“日曜の夜はどこで飲み、どこで自分の話をすればいいのだろう?”
(この孤独。。。)
“人生よ、僕にいっぱい時間を残してくれ。”
(沈痛なる叫び。)
“~僕は自分が絶望していると思っていた。少し大人になった今は、それがただの失望だったことを知っている。~”
(せんぱ~い!)
“アルコールよ おまえと別れなければならない~
僕は決して退屈しのぎにおまえを飲まなかった
いつも情熱にかられて飲んだ
一挙に
不愉快になるために
あるいは上機嫌になるために~”
(カッコいいんスけど?)
“~幸せとはどんなものか語ってやらなければならない。つまりは、自分のために考え、自分のために何かを築く瞬間、それはビールが腸(はらわた)にしみるのと同じくらいすごい瞬間だ。~”
(師匠~!)
“~甘いヤツらや、ヒーローではないヤツらに会いに来な
ヤツらはたぶん何もわかっちゃいなかったが
このみじめったらしい顔の人生を心から愛している”
パンクなポエム交じり散文が炸裂。
こんな人だとは、思ってもみなかった─
リシャール・ボーランジェ
1942年フランス・ムラン生まれ。
俳優・脚本家・映画監督・歌手
「フランスの思い出」(1987年)にてセザール賞主演男優賞受賞。
出演作「ディーバ」(1981年)、「タンゴ」(1992年)、「伴奏者」(1992年)、「イヴォンヌの香り」(1994年)など。
『ブルース』を2006年に監督・主演で映画化