「ロンドン・ブールヴァード」ケン・ブルーエン
ビリー・ワイルダー監督の『サンセット大通り』(1950年アメリカ)
を下敷きに描くノワール小説。
アンドリュー・ロイド・ウェバーが『サンセット・ブールヴァード』としてミュージカル化してたり。
グロリア・スワンソンの怪演?熱演?あーっと凄みがフィルムに焼き付けられた映画。
(人によっては)トラウマも与えるが、インスピレーションも与え続ける名作映画。
出所したギャングのミッチェルが、とあるお屋敷に雑用係として雇われる。
カムバックを夢見る往年の舞台女優とその執事が暮らす閉鎖的な生活。
堅気になろうとするミッチェルに、ギャング仲間から仕事の誘いが…
どんどん深みにはまり、果ては報復合戦に。
愛憎渦巻く修羅場が繰り広げられる。
映画をとても忠実になぞってますが、
ギャング生活の部分が多めでバイオレンス盛りだくさん。
泥沼にはまると、あっちもこっちも血をみるという…
留まる所知らず、ノンストップで展開。
しつこ過ぎない暴力描写なのが、ありがたや。
本や映画からの引用があり、とにかく固有名詞が多い。
音楽に関しては、これでもか、とこだわりを発揮。
この場面では、この曲、とBGM状態。
明記されると、気になるもんで、やっぱググるハメに。
カントリーやフォークなどのしんみり、じんわり系の音楽が基本か?
出てくる固有名詞ぜんぶ調べてたら、二日はかかるぞ。
心して調べるべし。
気にならない人はスルーで読むべし。
そもそも、雑学、知識として知らな過ぎか?
ラストの鮮やかなハードボイルドぶりが嬉しい。
そして、“ほぼ”誰もいなくなった─
これでいいんです。
そういや映画版は公開当時観にいったな。。。
コリン・ファレルがスーツ似合ってはったのは覚えとりますが…
う~んと、サントラも雰囲気も良かった気がするが。
今思えば、原作とは似ても似つかない物になってた訳か。
映画は映画で、良いトコ有ったんだけどな。
ま、別もの、別もの。
今回の収穫。
ラルフ・マクテルの《ストリーツ・オブ・ロンドン》
レナード・コーエンの《フェイマス・ブルー・レインコート》
UNA PALOMA BLANCA (パロマ・ブランカ幸せの白い鳩)なる曲が存在する事実。
オランダのジン“ジュネヴァ”