![Real_steel_2 Real_steel_2](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/b5/082d90eeebabb5fb6cdb0c1bddcb0bf2.jpg)
単細胞と笑われようが、僕はこの手の映画にはウルっときちゃう。
父と子(とロボット)の絆を描いたストーリー。
ロードムービーのような、美しい撮影も秀逸だった。
多感なころ、J.D.サリンジャーの小説を読みふけったり、
映画『 Rocky 』シリーズを残らず観たり、
ジャック・ケルアックのペーパーバックを持ち歩いたり、
マックやKFCのジャンクフードに舌鼓を打ったり、
ブルース・スプリングスティーンのロックンロールを聴いたりして過ごしていた。
アメリカの放つ光を、何の疑問ももたずに無邪気に信じていた。
『 Real Steel 』は、近未来を描いた作品なんだけど、
僕の青春時代の古き良きアメリカを感じられてうれしかった。
若いある時期のメンタリティと確実に呼応して、
僕の心のどこかに今もわずかに残っているイノセンスを刺激したんだろう。
奇を衒ったプロットが多い昨今、
展開もエンディングも想定内の映画があってもいい。
アメリカ合衆国は、自国の利益のためなら手段を選ばない、
戦争だって人殺しだってやるクソッタレな国だ。
けど、こういう眩い光の部分を見せつけられると、
悔しいけど、どうしようもなく強い憧憬を覚えてしまう。