SIDEWALK TALK

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霍去病

2024-03-07 09:55:32 | 旅行
Letter以前から司馬遷の『史記』を、
もしくはそれに関わる本を読みたいと思っていた。
けれどかなりの長編だし、
内容も難解な気がして手が出なかった。
今回、ふと思い立って、
北方謙三著の『史記 武帝記』を読みはじめた。


この小説も全7巻という長編で、
まだ1巻の途中までしか読み進んでない。
今のところあんまりおもしろくはないのだけど、
文中に霍去病が登場したのはうれしかった。


10年ほど前、仕事で訪中した際、霍去病の墳墓を訪れた。
漢の武帝から愛と尊敬を受けつつ若く死んだ霍去病は、
武帝の意志によって武帝の陵墓「茂陵」のそばに葬られた。


西安(長安)の郊外を西へでて、
ほどなく渭水の橋を渡ったころから、
天気が悪くなった。
見渡すかぎりの麦畑の上に雲が降りたように雨気が満ちて、
急に寒くなった。
前日、洛陽では暑かった。
気候は日本とさほど変わらないはずなのに、
雨が降ると様子が変わるのかもしれない。


中国に行って驚きを感じつつもあきれてしまうのは、
2千年前の人物の墓が、
2千年前に「史記」に書かれたとおりの姿で、
無造作に野原に遺っていることだ。
霍去病が匈奴を破った祁連山に似せたと思われる人造の山があって、
その頂上に灰色の磚でつくられた祠があった。


霍去病の墓で、いま目を楽しませてくれるものは、
巨石に素朴に刻まれた石人石獣だ。
熊と格闘しているという、お伽話のような造形もある。
また、人があおむけに倒れているような形の石に、
歯をむき出して泣いている人間の顔がユーモラスに彫られている。


「この、倒れて泣いている人は、誰ですか?」
と同行してくれた取引先の陸さんに尋ねると、
奴隷主だと教えてくれた。
霍去病は、こんにちの解釈では奴隷主を倒した。
負けた奴隷主は泣かざるをえない。
しかし実際は匈奴の王かなにかにちがいなく、
顔をみてみると、アーリア人系のように思えた。


匈奴が何人種だったかについては、諸説ある。
紅毛碧眼のアーリア人という説もあるし、
トルコ人だという説もある。
僕は、論証なしに、モンゴル人だったと思っている。


いずれにしても騎射に長けた騎馬民族だったことにはちがいがなく、
この強力な騎兵隊を霍去病が騎馬戦で破ったということに、
今さらながら彼の将才にあらためて感心させられた。


このときは、商用で訪れていたために時間がなかった。
ずっと憧れていた霍去病の墓を訪れたことには満足したけど、
有名な武帝の茂陵には行けず終いだった。
次回、中国に出張するとき、
チャンスがあれば茂陵にもいってみようと思う。

逢瀬の約束

2019-11-15 14:34:59 | 旅行
Magical Mystery Tour少し前、4日間ほど、旅をしてきた。
旅の2日目の夜、
大学時代の友人たちと飲む約束があった。
旧友たちとの再会を楽しみにしてたんだけど、
キャンセルが相次ぎ、
結局、その夜、
集まれたのは僕と元カノの二人だけだった。


食事場所は、虎ノ門の焼鳥屋さんだった。
食事を楽しんだ後、
虎ノ門ヒルズのルーフトップバーに彼女を誘った。
過去の恩讐を越え、ふたり盃を交わし合った。


ところで、僕の予定表には、
当初、この夜の予定は「大学飲み会」としてあった。
ところが彼女と二人っきりと決まった後、
タイトルを「逢瀬の約束」に変更した。
僕のときめきとは裏腹に、
彼女はあいかわらず毒舌で素っ気なかった。

或る秋の日

2019-08-24 15:17:43 | 旅行
RX100M7散財 衝動買い ムダ遣い

酔った勢いで、5年ぶりにカメラを買った。
コンデジでは最強と噂のSONY「RX100M7」。
僕ごときが使いこなせるスペックじゃないんだけど、
思うとこがあってね。


今まで動画を撮ったことはほとんど(皆目)なく、
今後もVlogをはじめるつもりもないんだけど、
或る秋の日の予定が僕の背中を後押しした。
にしても、高い・・・


今秋、或る秋の日、栃木へ旅するつもりにしている。
日光を観光するかどうかはわかんないけど、
ともかくこの高性能カメラが、
僕のヘタレ写真をカバーしてくれるだろう。
ちょいとマニアックな話になるけど。
シューティンググリップと外付けマイクも同時購入した。


或る秋の日、宇都宮では、音信が途絶えて久しい
大学時代の旧友との再会ももくろんでいる。
RX100M7のリアルタイムトラッキングやリアルタイム瞳AFが、
素晴らしい記念写真を残してくれることを信じている。
届くのが待ち遠しい。
ひさしぶりに心ときめくムダ遣いだったよ。




人的プレッシャー

2019-05-18 09:08:38 | 旅行
pressure来週、名古屋に出かける。
年イチでおこなっている同窓会的な飲み会で、
今年で27回目の開催となる。
この飲み会(同窓会)、
僕らは「土蜘蛛の会」と呼んでいる。


土蜘蛛の会の有象無象の先輩後輩たちとの再会は
もちろん楽しみなんだけど、加えて今年は、
名古屋在住の幼なじみと逢瀬(?)の約束を交わしている。
彼女は、容姿端麗で頭脳明晰な才媛だった。


ところで僕は、なぜかこの幼なじみに対して、
小学生のころから人的プレッシャーをずっと感じていた。
昨秋、久しぶりに再会したとき、
思い切って彼女にそのことをカミングアウトした。
すると不思議なことに、澱が取れたように
彼女と気軽に接することができるようになった。


今回、名古屋行きにあたって、彼女に声をかけてみた。
僕にすれば、清水の舞台から飛び降りるような決断だった。
彼女は、拍子抜けするほどあっさりと快諾してくれた。
鬼が出るか?蛇が出るか?
マジカルなミステリーツアーになるにちがいない。

有朋自遠方来

2018-08-21 11:40:49 | 旅行
Letter大学時代の先輩が遊びにきてくれた。
おふたりは埼玉(羽生)と名古屋の方。
つまり、日本有数の酷暑地帯に住んでいらっしゃる。
だからというわけでもないけど、
夏にもかかわらず、食事は鍋にした。


初日は鱧ちり、2日目は水炊き。
満喫してもらえたようで、ホッとしてる。


おふたりとも、僕が1年のときの4年生。
ある意味、もっとも頭の上がらない関係なんだけど、
先輩が優しいのか、僕が厚かましいのか、
めくるめく楽しい時間を過ごすことができた。


お互いお酒は弱くなってるんだけど、
2泊3日、とにかくよく飲んだ。
僕の地元は河豚も名物だというと、
次はトップシーズンの冬にまた遊びにきてくれるという。
まさに「朋有り遠方より来たる、亦た楽しからずや」なのだ。

大阪アウトサイダー

2018-05-28 16:02:42 | 旅行
Letter大学サークル時代の同窓会、
土蜘蛛の会」に出かけてきた。
26年目の今年は、大阪での開催だった。


2泊3日の旅程だったんだけど、
あいかわらず観光はほどほどで切り上げて、
とにかく昼も夜も飲みまくった。
といっても、みんなそこそこの年齢になってるから、
若いころに比べたら、酒量は大したことないんだろうな。


大阪については、僕にはまったく土地勘というものがない。
もちろん住んだことはないし、仕事でもほとんど訪れたことがない。
言われるままに移動し、店に入って酒を飲む。
そんな目くるめく3日間だった。


今回とくにうれしかったのは、
地元の大先輩のご長男が経営している北新地のバーで飲めたこと。
僕が20代のころ、彼はまだ小学生で、
たまに子守りがてら、いっしょに遊んでいた。
彼も僕のことをおぼえてくれていて、楽しい再会だった。


さて、27回目の来年は名古屋だぎゃ!
ま、地政学上、集まりやすい場所だから、
きっとたくさんの仲間と旧交を温められると思う。
今から楽しみで仕方がない。

18の夜

2016-06-10 14:33:39 | 旅行
Letter土蜘蛛の会」という摩訶不思議な飲み会に参加するために、
先月、金沢を訪れたことは、このブログで以前ふれた。
ろくでもない、すばらしき時間を過ごしたのだけど、
とある先輩との再会が特に楽しかった。


その先輩は、僕が新入生のときの4年生で、
当時20代前半にもかかわらず、「御大」というニックネームをもっていた。
お謡いが上手くて、エロくて、老けてて、面倒見がよくて、変態で、
住んでいた下宿は「バスティーユ監獄」と呼ばれ、仲間から恐れられていた。
まぁ、そういう先輩である。


あれはどういうきっかけだったんだろう?
その御大が、ある晩、ひょっこり僕の下宿を訪ねてきた。
部屋飲みしながらくっちゃべってると、
御大は僕の部屋に転がっているエロ本もどきを見つけた。
そして、僕に「しばらく布団をかぶってろ」と命じた。


言われるままに布団に潜り込んで数分後、
御大の許しを得て布団から顔をだすと、
案の定?ゴミ箱にはティッシュの山が散乱していた。


「遠くへ - 1984年・春・18才」
東京でひとり暮らしを初めてまだ1ヶ月足らず。
ほんのひと月前まで田舎の純情な高校生。
あまりにも衝撃的でおぞましい夜だった。


今回、その御大先輩と再会して、「18の夜事件」のことを話すと、
まったく悪びれた様子もなく、呵々と大笑した。
御大は、年齢が容姿に追いついた感じで、
むしろ若返っているように思えた。


聞くところによると、最近は「鴻門の会」(肛門の怪?)とかいう
荒技をあみ出しているらしい。
老いて益々盛んなり...

土蜘蛛、約束の地へ

2016-05-25 15:44:24 | 旅行
Letter年に1度、大学時代の仲間と集まって、酒を酌み交わす。
この飲み会を、僕らは「土蜘蛛の会」と名づけた。
なんやかんやで、今年で24年目になった。
毎年場所を変えていて、今まで同じ土地での開催はない。
こんな酔狂なルール、誰が決めたんだろう?


今年は、金沢での開催だった。
発会当初から、金沢は次回開催地候補にいつも挙がっていた。
けれど、北陸地方の出身者が会にいないこともあって、
毎年のように見送られてきた。
いわば、金沢は土蜘蛛の会の「約束の地」だった。


僕は2泊3日(初日は片山津温泉)で参加し、
めくるめく3日間を堪能した。
懐かしい変態の先輩、口の減らない後輩、
有象無象たちのと宴は楽しかった。
実際、今年も、集まっても、
お互いの悪口をいいながら、ただ飲むだけだった。


24年も経つと、当然ながらお互い年を取るし、
飲み方もずいぶん変わった。
それでも青春時代そのままの
ろくでもない、すばらしき時間がそこにはあった。


来年は東京での開催(5周年、〇周年は東京開催)。
東京での開催は、やはり集まりがいい
鬼から爆笑されそうだけど、今から楽しみで仕方がない!

ミシュラン

2014-03-12 09:37:39 | 旅行
Anagomeshi楽しすぎた広島視察。
てつのくじら館(海上自衛隊呉史料館)でリアル潜水艦に触れたり、
広島風お好み焼きに舌鼓を打ったり、
昼酒でかき焼を満喫したり...
なによりも気が置けない仲間との時間は格別だった!


定番の宮島にも上陸、厳島神社をそぞろ歩きした。
名古屋の先輩のリサーチで穴子飯の名店があるというので、
生来の行列嫌いなんだけど、30分待ちで入店した。
この店はミシュランで紹介されているというほどの名店で、
メインストリートから奥まっているにもかかわらず繁盛していた。


メニューといえば「あなごめし」の他に2 ~3品あるくらい。
とにかく、ひとり1丼は必ずオーダーしなければいけないという縛りがある。
ようやく予約の順番がきて入店したものの、
あなごめしにありつくまでにはかなり時間がかかる。
それだけ丁寧に調理しているということなんだろう。


で、肝心の味は?
あっさり風といえばそうなんだけど、正直いまいちピンとこなかった。
ま、フランス人に穴子の味がわかるとは思えないし、
かく言う僕の舌もあやしいもんだ。


ま、これも旅の思い出。
6月に同窓会(本番)で広島を再訪する。
「朋あり遠方より来る、また楽しからずや」である!