みんなよく頑張っています。
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よろしくお願いします。
時々保護者様から、夏期講習以外でも国語を教えてくださいとのお申し出を受けます。
実際は平常の授業や個別指導日、テスト前の質問時などに折に触れ指導しています。ただしそれ以外では夏期講習を除き特に国語を授業として行ってはおりません。それは、国語とは文法など系統的に理解し暗記する必要が有る一部を除いて、個々が生活の中で時間をかけ自然体で伸ばしていかなければならない私たちの言語だからです。
以下に国語力向上に必要な点を私なりにまとめてみました。
国語の成績を上げるためにやるべきことは・・・
【①漢字の学習】【②理解力・読解力の向上】【③文法と解答技術の習得】の3点です。
この中で特に最近の小中学生が劣るのが②理解力・読解力です。この力がないと①や③を身につけても文章の意味や問題の意図するところが理解できないので、当然正しく答えることは出来ません。また国語以外の教科でも「何を聞かれているのか」「なんと答えたらよいのか」がわからなく、成績が上がらない原因でもあります。
①漢字の学習(重要度・難易度★★)(保護者様の協力☆)
言うまでもなく国語の基礎です。最低「読みと意味」がわからなければ文章理解も読解も難しいのは当たり前です。だから国語の点数が悪いと言う人は、漢字の得点も低い事が多いようです。また漢字は覚えさえすれば確実に得点できるので、真面目に取り組めば国語の成績が安定します。ただし暗記物全般に言えることですが、放っておけばいつかは忘れます。忘れないためには、漢字学習を日課にすることが大切です。
②理解力・読解力の向上(重要度・難易度★★★)(保護者様の協力☆☆)
理解力・読解力はどうすれば身につくか。
1.理解力は読書以外に大人と会話をすることでも高まります。
大人との会話には子供の知らない言葉や表現がたくさん出てきます。だから大人と会話をする時間を増やせば、子供は理解しようと頭を使い考えるクセがつきます。
担任の先生やクラブの顧問の先生、保護者様など、身近な大人と細切れではなく筋道の通った言葉で会話をする習慣を持つ努力をすれば理解力は必ず向上します。この点、保護者様も積極的にご協力ください。
2.読解力向上には読書をする以外方法はありません。
テレビやゲーム、漫画が好きになってしまった子供は、読書は文字ばかりでつまらないと言います。もちろん文字を読むだけではつまらないでしょう。しかし読書に慣れてくると、文字を読むことで著者の考えを理解できたり、登場人物の気持ちを感じたり、あるいは情景が見えたり、匂いさえ感じられるようになるから楽しいのです。
かといって、それがわかるまではやはり読書はつまらない作業だと思います。でも家族が楽しそうにテレビを見ていたらテレビが見たくなる様に、読書に熱中する家族をみると、きっと読書にも興味がわくでしょう。
子供さんが読書嫌いなら、まずは読書を作業ではなく楽しい習慣にできるように、是非保護者様にもそんな環境作りに一役買っていただけたらと思います。
③文法と解答技術の習得(重要度・難易度★)(保護者様の協力 特に必要ありませんが、教科書対応の問題集を買い与えてください。)
技術の習得というと大げさに聞こえますが、文法は理解して覚えるだけです。そして解答技術の習得も解答時にいくつかの注意点を守るクセをつけるだけです。これらは学校の授業と夏期講習で習う内容で十分です。あとは真面目に取り組み身につけるだけです。
ただし、①と②が身についていなければ「何が書かれているのか」「何を聞かれているのか」「どう答えたら良いのか」がわからないので、解答技術を学んでも得点には結びつきません。まずは今すぐ始められる①②を優先して、しかも焦らず気長に伸ばすことです。
国語とは互いの考えや思いを、正しい日本語で伝えたり感じたりする、それこそ人間である限りはずっと続く日常の勉強です。机に向かい問題を解いたらできるようになる他の教科と、少し考え方を変えなければ根本的な向上は難しく、また真の目的を達成することも叶わないかもしれません。
【番外】国語の点数が悪い受験生などで、早急に少しでも読解問題の得点を上げなければならない人は・・・
問題集を数限りなく解いてください。間違ったら解答を見て「こう答えると良いのか」と確認しながらどんどん解いてください。繰り返すうちに「それらしく答えられる」様になります。変な話ですが、テストの採点者は解答欄の文字を読み受験者が本当にわかっているかどうかを推測して採点するのです。だから本当はあまりよくわかっていなくても「それらしい解答」であれば正解、あるいは部分点が付く可能性が高くなります。
でも時間がある人は気長に②に取り組み本当の理解力、読解力を身につけてくださいね。
相手が話す内容を正確に理解したり、自分が伝えたい事を相手が正確に理解できるように伝える力は、今後一生高めていかなければならないものですからね