喫煙を考える

「喫煙」という行為について共に考えましょう。
タバコで苦しむのは、喫煙者本人だけではありません。

しんぶん赤旗金曜エッセイ「タバコよもやま話」 ④嘘の理由

2020-08-14 10:35:39 | 喫煙を考える

金曜エッセイ第4回は「嘘の理由」。
【出典:しんぶん赤旗 2020年7月24日】


金曜エッセイ第4回で言及した、アメリカのタバコ企業の嘘の告白は
こちらの文書で読むことができます。

Text of Court-Ordered Corrective Statements:
United States v. Philip Morris USA Inc.


「これはアメリカのことで、日本のことではない」
と思う方がいるかもしれませんが
日本のタバコ企業・タバコ業界だけは特別だ、ということはありません。
日本たばこ産業(JT)も、タバコの害が明白になった後
1986年に研究助成機関である喫煙科学研究財団を設立し
タバコ産業の延命を図るために様々な干渉を行ってきました。
それについては

“The industry must be inconspicuous”: Japan Tobacco’s Corruption of Science and Health
Policy via the Smoking Research Foundation
「たばこ業界は陰に隠れて」
⽇本たばこによる喫煙科学研究財団を介したたばこ政策と科学への⼲渉


をお読みください。


私は子供の時、大人を観察しながら
大人にならないようにするにはどうしたらよいか、真剣に考えていました。
どの大人も嘘つきで、不誠実に感じられたからです。
大人になりたくなくても、年齢を重ねていくのは仕方がないことなので
それならば、子供に対して誠実な大人でいることができているか
子供をがっかりさせていないかを
常に自問・自省しながら、なんとかここまでやって来ました。
しかしその道のりは、器の小さな私にとっては困難の連続でした。


そんな時に医師から薦められたのが『天才柳沢教授の生活』でした。
父や夫にいわせると「寿美子にそっくり」な主人公・柳沢教授が
周囲から浮きまくっているのをものともせず(というか、そうとしか生きられない)
日常に波紋を及ぼす様子が描かれている漫画です。
その第92話は、子供時代の柳沢教授が、嘘にはどのような嘘があるのか研究する
「嘘の研究」という物語です。
柳沢教授は、周囲を観察しながら嘘を分類していくのですが
「思い込みによる嘘」というのも挙げています。
これは例外といえるのではないか、嘘に該当しないのではないか
などと考えると長くなるので、ここでは深く追究しないことにします


いずれにしても、嘘をついて人を欺いた時
それが双方の利につながることもあるでしょうし
(これが嘘も方便、柳沢教授の分類では「愛すべき嘘」ということ)
嘘つきだけが利を得ることもあるでしょう。
時には、嘘つきが利を得るのに連動して
嘘をつかれた方が何かを失ってしまうこともあります。
さらに悲惨な嘘は、嘘つきが利を得るのに連動して
嘘をつかれた方が何かを失い
それに加えて無関係の第三者が巻き込まれて
その第三者までもが何かを失ってしまうことです。
さて、タバコ企業の嘘は、どの嘘でしょう。


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