プラユキ・ナラテボー師と 「サンガジャパン Vol.11(2012Autumn)」で対談された、脳外科医篠浦伸禎氏の近著「脳神経外科医が実践する ボケない生き方」にて、ナラテボー師および気づきの瞑想が紹介されています
脳神経外科医が実践する ボケない生き方 | |
篠浦 伸禎 | |
ディスカヴァー・トゥエンティワン |
サンガジャパンの対談では、篠原氏ご自身が瞑想実践により、三十年くらい依存気味だったお酒と程よい距離感を保てるようになった、というご経験を、“脳”の観点から紹介されています。
「ボケない生き方」でも、対談のときにナラテボー師の指導によりご体験された「気づきの瞑想」に言及され、脳機能との関係について論考されています。以下、抜粋してご紹介します。
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(気づきの瞑想は)動物脳が関係して出来上がった苦しみや怒りを伴う回路から離れるため、人間脳のみを意図的に使う方法かもしれない、と私は推測しています。
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怒りや恐れも含めた、あらゆる脳に起こる現象を客観的に冷静に確認することが、脳をできるだけ使うための第一歩です。そのような現象を、嫌悪の感情で認めなかったり、自分のはまったワンパターンの思考回路で拒絶したりすることが、脳の様々な問題を引き起こします。
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気づきの瞑想の「どんなことであれ、なんであれ、ありのまま~に受け止める」というのは、脳機能活用にもプラス
<参考>
以下、リンク@出版社サンガさんウェブサイト記念~サンガジャパン記事まとめ~より
サンガジャパン Vol.11(2012Autumn) | |
アルボムッレ・スマナサーラ,田口ランディ 吉福伸逸,内田樹,為末大,名越康文,プラユキ・ナラテボー 篠浦伸禎,ネルケ無方,加藤俊朗,鈴木秀子 | |
サンガ |
プラユキ・ナラテボー師と脳外科医篠浦伸禎氏の対談より、抜粋してご紹介します。
<対談>「悩み苦しみなく生きるための、仏教と脳外科の出会い」
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(プラユキ)
悩み苦しみとは、よるべを失い、恣(ほしいまま)にさまよう心のつくりだす空想物語の数々です。こうした理解を経て、思考やイメージの主(あるじ)になりえたとき、…思いやりと希望を持って、相手のよき縁とならせてもらうために、今ここで自分が何をさせてもらったらいいかなど、冷静に対応を吟味していくことができるようになるのです。
もっとも、瞑想を始めてすぐに今述べたような理解は起こってこないかもしれませんが、それはそれでオッケー。
何はともあれ、手に戻る、足に戻るといった作業を繰り返しているうちに、心にリラックス感や安心感が生まれてきます。それはおそらく、「大丈夫。いつでもやり直せるんだ」という感覚がそういった気づきの繰り返し作業から生まれてくるからだと思います。
それから、チャルーンサティ法は、集中力やラベル選択力などの何らかの技術を高めるとかではなくて、手や足に戻ってこれたら何はともあれ「オッケー。◯(マル)!」って感じですから、「集中が続かない、ダメだ」「上手にラベルが貼れない、ダメだ……」と「ダメ出し」する必要もなく、マルを増やしていく感じですので、誰でもが気楽にやっていける方法だと思います。