Cold Case S6 #19

「アメリカン・ドリーム」

1958年。元陸軍兵士ジュリアン・ベローズがケンプ父子が経営する会社の面接
に来て自分が考える事業構想を語る。それは郊外の空き地サマートンに
リバティービルという町を造るという壮大なものだった。だがその空き地で
刺殺体となって発見される。

現在。リリーの元にチザムという女性が訪ねて来る。彼女は殺害された
ジュリアンの事件で話したい事があると言う。彼女はセネターズクラブという
社交クラブに勤めていた。そこに来ていたジュリアンが殺される前夜に何者か
と口論になりガラスの割れる音が聞こえたと言う。余命幾ばくもない事を知り
話す気になったらしい。

早速リリーとヴァレンズはそのクラブへ行く。口論のあったバーをチェックすると
机の下の溝から血痕の付着したガラス片が見つかり再捜査が始まる。

署では事件の資料を検証する。ジュリアンの死因は喉を鋭利な刃物で切られた
事によるもの。現場に彼のサイフが無かった事から強盗による殺人として処理
されていた。

リリーとヴァレンズは妻のキャロラインの元に出向く。セネタースクラブでの
パーティーに彼女は建設業者ロマノ家の息子ポールと来ていた。父に紹介された
ジュリアンを気に入ってポールはフラれる。彼は腹いせに車のタイヤを切った
らしく彼が怪しいという話になる。58年のキャロライン演じるのは
Alexandra Holden。「リゾーリ＆アイルズ2」でリディア役でした。


ヴェラとミラーがポールの元へ出向く。彼によるとジュリアンは悪名高い
ロマノ社でも見放していたサマートンの空き地を売れると見抜いていたらしい。
タイヤを切った事は認めるものの殺害は否定する。

リリーとヴァレンズはキャロラインの弟ハリーの元へ出向く。彼はジュリアン
の死後、会社を継いで成功していた。彼によると当時土地を奪われたと言って
怒鳴り込んで来た農民がいたらしい。

羊を連れて来るな！（メェ～！）
ヴェラの調べで羊野郎はベックという男で逮捕歴もあったが94年に亡くなって
いた。

ヴァレンズの調べでジュリアンは当時毎週100ドルづつ合計2,000ドルも
小切手を切っていた事実が判明する。

ジュリアンの当時の秘書だったラスキーを呼んでヴェラが話を聞く。
彼女によると当時オフィスに黒人女性が訪ねて来てジュリアンはかなり
困っていた様子で帰るように頼んでいた様子だった。小切手の送り先の住所
を聞く。

リリーは父親と共に幼い頃に連れられてよく来た中華の店で久しぶりに食事
する。焼きそばを食べるリリー（！）

小切手の送り先へヴァレンズとミラーが出向く。出てきたその黒人女性
レジーナに聞くと彼女はジュリアンの妹だったのだ。

彼女によると祖父が白人だった事もあり兄は白かったらしい。
オフィスに行ったのは父親の危篤お知らせる為だったとの事。
その後あるダイナーで二人で話をしているとワトソンと名乗る黒人男性が
やって来た。彼はジュリアンの従軍時代の仲間であったらしく何やら頼み事
がある様子だったらしい。

現在カーペット会社の社長であるワトソンを呼んで話を聞く。彼によると
当時ジュリアンは黒人という気持ちで彼らと接していたが、ある日上官に
白人として部隊の指揮を執らないか？と言われて「はい、そうします」
と言って白人になる。（なんじゃそりゃ！）


リリーはキャロラインにジュリアンが実は黒人だったという事を伝える。
キャロラインは長年のもやもやが解消される。当時ジュリアンが彼女に
言おうとしていて結局聞けなかったのはこれであったのだった。

ジェフリーズの調べでガラス片の血痕はハリーのものであった。
直ぐにハリーを呼んで聴取する。ジュリアンとバーで仕事の話で口論になり
喧嘩になったらしい。だがその後彼に出自の事を聞かされて驚いたらしい。
そしてジュリアンの死後、ハリーの父は黒人である事実を隠蔽しようと
していたらしい。ジュリアンが生前ある黒人一家にローンを組めるように
銀行に申請していた事実も語る。

ローンの申請書にワトソンの名があったので直ぐに彼を呼んで聴取する。
彼は黒人である為に結局ローンが組めなくなり、白人として成功する
ジュリアンに苛立ち、口論になった後彼を刺殺したのだった。


今回はアメリカの悩みの種でもある人種差別が根底にあった内容でした。
でもあの羊には少しビックリ！アメリカはああいうのが時々ありますね。
昔シカゴ・カブスの球場でも山羊を連れた客の入場を拒否してそれ以後
優勝から遠ざかったので「山羊の呪い」とか言ったりしてたし。
そもそも動物を連れてくるなってば。

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では、また