で修復した食器を使っていたら、金色の部分がはがれてきました。
正確には、金に覆われていない漆で、
作業工程でそれを削ることができるということは、
金属のスプーンなどが当たると削れる、ということのようです。
改めてネットと本で調べてみました。
Amazon.co.jp: おうちでできるおおらか金継ぎ : 堀道広: 本
こちらの本を参考にさせていただきました。
前回は、大雑把すぎでした。
糊となる米粒をつぶすとき、もっと広い所ですればよかった。
そしたら、しっかりとつぶすことができたと思います。
蒔絵は、すごく繊細な筆使いで作られます。
(Wikipedia「蒔絵」より)
金継ぎもそれと同じ。
筆先にほんの少しだけ漆をつけて、細い線でつなぎ目をなぞるもの。
太かったら、乾きにくいし、金粉が足りなくなるはずです。
本によると、つなぎ目に3回漆を塗ってから、金粉を蒔くようです。
そういえば、伝統的な漆塗りのお椀を作るとき、十数回漆を塗る、という話をテレビで見たことがあります。
漆は、一回で分厚くぬると、剥げやすい。
だから、薄く塗って乾かすということを何回もして、強度を出すのだと思いました。
金継ぎ教室があり、メルカリで金継ぎの練習用に割れた食器が売れるらしいから、
素人が1回やって完璧にできるはずもなく、
本当は、奥の深い、繊細な世界のようです。
はがれてきた食器は、やり直すことにしました。
天然素材とはいえ、口に入っていいものか疑問なので。
金粉をもう一度買う・・・には、ちょっとお値段が・・・
なんせ、金、ですから。
金色でなくてもいいから、漆だけでも、もう一度塗り直そう。
(家人曰く「新しいの買った方が安い」・・・それを言っては終わりです)
はがれてきた部分を削って、糊でくっついた状態に戻しました。
微妙にできてしまった段差をなくすように、
細い筆先に、少しだけ漆を付けて、できるだけ細く、つなぎ目をなぞりました。
乾かして、盛り上がりすぎたところと、はみ出た部分を削る作業を3回しました。
最後に、しっかりと乾かして完成!
金色だったらもっとカッコイイでしょうけど、茶色でも味があっていいなあと感じています。
念のため、お箸で食べる料理専用にします。
最初から、もう一度試してみたいな・・・と思ったら、
今度は、お気に入りのマグカップを割ってしまいました。
まだ1年も使ってないのに!これは、是非とも、金継ぎをしよう!
金粉はないけれど。
反省点を生かして、
米粒は普通の皿とアイスクリームスプーンでしっかりとつぶして、
糊を作るとき、欠けた部分を補う粘土を作るときに、注意を払って、
少量を丁寧に塗っていって、
カップの表面まで削れないか気をつけながら(このカップはやすりで削っても大丈夫でした)、
本体を傷つけすぎないように漆を削って、また重ね塗りをして、
出来上がりました。
(カップの取っ手が猫のしっぽになっていて、このS字カーブが特徴なのに、
S字の上半分を割ってしまいました)
(だんだん上達してきた。うれしいな)
三毛猫のカップだから、金色じゃなくても、
ちょうど白黒茶の3色でいい感じ。
よかった・・・また使えるよ。
なんとか、金継ぎは終了いたしました。
しかし、今度は、とてつもない「おまけ」が付いてきました。
(続く)
ブログを書けてよかった。