東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

ヤゴって面白い 10

2024年09月02日 | ヤゴ
ギンヤンマ 雄(終齢羽化直前)

Nikon D300S+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED ※クリックして拡大
7月下旬に採れたギンヤンマのヤゴの飼育を続けたところ終齢羽化前までに成長。中身が透けて見える美しい時を撮影。胸部は黄緑色で腹部はピンク色。特に注目したのは翅の部分。扇子折りのように小さく収縮されているところが非常に素晴らしい。すぐに羽化しそうな様子だったので失敗なく羽化できるように、娘が夏休みの観察用に学校から持ち帰ったバケツの田んぼに移動。流石に台風の影響による荒天時に羽化はしないだろうと思っていたら、無事に羽化して飛んで行ったと娘から連絡があった。観たかったのに残念。真夏の気温が高い条件であれば例え荒天でも羽化する事を知るきっかにもなった。

ヤゴって面白い 9

2024年08月30日 | ヤゴ
ホソミオツネントンボ(左)とオツネントンボ(右)

Nikon D300S+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED ※クリックして拡大
越冬トンボ三種のヤゴの比較写真。三種類とも終齢羽化前で揃えた。違いは一目瞭然。ホソミオツネントンボは茶褐色タイプも存在するけれど今回はグリーンタイプを選択。オツネントンボは大きく立派な尾鰓を持つ。

ホソミイトトンボ

Nikon D300S+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED ※クリックして拡大
ホソミイトトンボはアジアイトトンボや前記事のアオモンイトトンボにも似ているけれど、より小型。特にホソミイトトンボは同士の争い等で尾鰓が欠損しやすい為、管理するのに苦労した。尾鰓(しっぽ)が欠損しても成虫の身体の一部にはならないので特に問題は無く、尾鰓は呼吸器官でもありトカゲのしっぽと同じ役割を持つ。イトトンボのヤゴを眺めていると、一定のテンポで尾鰓を左右に振る行動が観られる。あれはいったい何をしているのだろうか、気になるところ。

ヤゴって面白い 8

2024年08月29日 | ヤゴ
アオモンイトトンボのヤゴ

Nikon D300S+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED ※クリックして拡大
採集時に網の中を覗いた段階で他のヤゴとは違う美しい緑色に斑紋が少ない事からアオモンイトトンボのヤゴだと判明。明るく開けた植生のある池に多く、時には公園池でも観察を楽しませてくれる、一番身近に棲むイトトンボだと思う。成虫は春と夏に2回発生。このヤゴもそろそろ羽化が近づいている。

ヤゴって難しい 3

2024年08月23日 | ヤゴ
前回のヤゴの記事に掲載したミヤマアカネとマユタテアカネが、
どちらもミヤマアカネのような気がしていたので採り直しに行き撮り直しした。。。

Nikon D300S+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED ※クリックして拡大
腹部の側棘を比較すると違いが分かりやすい。今回は合っているはず。ただ、今のところ自分のレベルではアキアカネとリスアカネの区別がつかないのと、終齢と終齢羽化前とでは多少体型に違いが出るので統一する必要があると思った。三種を並べて動かない時に撮影するのも苦労するが、今後は同じ段階の個体を揃えて撮影する事を課題にして楽しみたい。

ヤゴって難しい 2

2024年08月12日 | ヤゴ
リスアカネ、ミヤマアカネ、マユタテアカネの終齢幼虫

Nikon D300S+AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED ※クリックして拡大
アカネ属三種類のヤゴを並べて比較撮影。腹部に持つ側棘の第8、9節の長さで見分けられるかと思ったら、明確な差があるのはリスアカネ。ミヤマアカネとマユタテアカネの違いは分からなかった。混生しない場所で採集しているつもりなので間違いは無いはずだけれど、よくよく見るとどっちもミヤマアカネかも知れない!マイフィールドではそろそろ三種類とも羽化は終盤で林縁や林内には未成熟の大群が時を待っている。お盆休み中は連日フィールドに出ているけれど、朝から暑くて体力の消耗が早い...ご閲覧くださる皆様も熱中症には十分注意してフィールドを楽しまれて下さい。